2024年8月2日に『キルアオ』の最新”6巻”が発売されました。
本作はリアルよりも漫画的な要素が強い殺し屋の物語です。
殺し屋が題材の作品は最初に読んだのが「殺し屋1」、そして「ゴルゴ13」、最近だと「ザ・ファブル」にはめちゃくちゃハマりました。
週刊少年ジャンプの作品であるためこれらの作品にあるような緊迫感はないですが、その分学園を舞台にしてギャグ要素が多くあり、エログロもないので読み易い殺し屋の作品になっています。読み易い殺し屋ってまぁまぁパワーワードですが。
レビュー評価は1巻が4.30と高評価、5巻や6巻はレビュー数は少ないですが5.0の超高評価となっています。
そんな『キルアオ』のご紹介と最新”6巻”の感想について書かせて頂きます。
ネタバレを含みますので閲覧注意です。
■『キルアオ』とは?
伝説の殺し屋として名高い主人公の「大狼十三」(おおがみじゅうぞう)は多くの要人や組織相手に仕事をしてきました。
1巻冒頭のこのシーンでもベテラン殺し屋という雰囲気で強者感が出ています。
しかし、この組織が持っていたあるものにより中学生の頃の姿になってしまいます。
そんな伝説の殺し屋が中学校に中学生として通い、クラスメイトや上級生たちと関わったり、ヒロインが狙われたり、敵対組織とバトルになったりしていく物語です。
中学生になった自分に違和感満載かつ、子供としか思えないクラスメイトに戸惑いますが学校に変質者が乱入してきたときは持ち前の殺し屋スキルで撃退します。
そして自分を見下していたクラスメイトの女子とも溝が埋まっていきました。
人殺しの訓練ばかりで真面目に勉強をしていなかった大狼は勉強の楽しさを知りますが、基本が分かっていないのですぐにつまづきます。そんな時に手を貸してくれたのが師匠で巨匠でお姉ちゃん大好きの「白石遼」(しらいしりょう)でした。
そんな白石の医者になりたいという夢を馬鹿にした上に逆恨みで突っ込んできたダメな大人を難なく撃退する大狼。
目立ちたくない、目立たないようにと言いながらも目立ってしまい、少しずつ知り合いも増えていきます。
そしてヒロインの存在です。ヒロインと言っても大狼は子供としか思っていないので恋仲ではないですが、このヒロイン「蜜岡ノレン」は大狼が子供の姿になった薬を作っている会社の社長令嬢でした。そして超大金持ち&美少女であるためモテまくっているのですが、家や見た目だけで近寄ってくる男たちに嫌気がさしています。
しかし大狼だけは違いました。それもそのはず、娘のようにしか見ていないのでそっけないのです。更にラーメンが好きという共通点もあり少しずつ親密に・・・。
超大金持ちの令嬢でありながら無給で親戚が営むラーメン屋にてアルバイトをするノレン。大狼に見つかってテンパります。これまでは超男嫌いのクールビューティでしたが、ここから柔らかくなっていきます。
超ラーメン好き&大狼たちと関わることでクールがどっかに行ったヒロインのノレン、大狼が目立ちたくないので文化部へと思い所属している家庭科部にはノレンも所属しています。チーム対抗ラーメンバトルでは普段からラーメン屋で修行をして、社長令嬢を立場を捨ててラーメン屋をやりたいと思っているノレンが調子コキMAXでした(笑)
大狼としては自分を子供の姿にした薬に関わっている会社の令嬢ということでコミュニケーションをとっていたのですが、関わる時間が長くなるにつれ大事な友達になっていきます。そんな中でノレンにも心境の変化が・・・。
男除けのために自分に言い寄って来ない無害な大狼を仮の彼氏としていたのですが、いつの間にか本気に・・・。まぁあるあるですね。
大狼が所属する家庭科部はバラエティーに富んだメンバーが揃っています。
家庭科部に所属する2年で大狼たちの先輩にあたる「玉田メイ」は小柄な性格と可愛い見た目でマスコット的な扱いをされてしまい悩んでいました。
そこで主人公の大狼に涙ながらに訴えます。身長を一気に伸ばすのは無理でも筋肉ムキムキになれば舐められないよね?と。
この回は面白かったです。
また大狼に勉強を教えてくれ医者になるのが夢の「白石」は家庭科部の部長である「白石千里」と姉弟です。そして超絶お姉ちゃんが大好き。
いつもなら大狼から師匠呼びをされると「やめてよ~大狼くん」という反応なのですが部長である白石千里のお願いでダブルデートをしたことがばれて激昂(笑)
「師匠か・・・。ならばここは師匠であるとしてあえて言おう。破門」と。
そして普段は心優しく、また見た目も温和にも関わらず剣道を得意としているのですが、顔をビキビキさせながら竹刀をもって大狼をしばこうとします(笑)
この白石遼とのからみも面白いですね。
そして大狼のライバルで敵対組織の凄腕殺し屋「古波鮫シン」(こはざめしん)はイケメンかつ武術の達人でありながら常におしゃぶりを咥えていないと人と円滑に話せないというコミュ障。
当たり前のように言ったこのシーンは吹きました(笑)
それぞれが濃いキャラで主人公には本当は大人でしかも殺し屋という秘密もあり、楽しく読める作品です。
■最新”6巻”の感想
1巻~6巻を通してレビュー評価は高いですが個人的には1巻~3巻が4.50、4巻と5巻は4.0、6巻は3.50程度という印象です。
6巻でお気に入りのシーンは上記のギャグシーンです。
全体的に決して面白くないわけではいないです。
ただ強さがドーンと上がり、バトルシーンがちょっとレベルアップし過ぎたのとバトルシーンが多すぎて5巻までよりは楽しめませんでした。バトルシーンが嫌いではないですが、この漫画の面白いところは別のところにあると思っているので。
6巻では敵対組織のトップと闘うのですが、これがめちゃつよでした。
また日頃から大狼のお世話係りのようなポジションだった「猫田コタツ」が闘うシーンもあり「あれ?結構強い?」となりました。
7巻の予告ではノレンの親が持つ別荘に家庭科部の皆で行くようなシーンが描かれています。これはまた面白そうな展開でした。
7巻に期待したいと思います。
■おわりに
作品名の『キルアオ』って殺し屋のキラーでキルと青春のアオってことですよね?
たぶん、そうでしょう。
本当は強いのに弱いふりをするという漫画が好きで買い集めており、最初の方の巻はその感じが強かったのでこれは次巻が待ち遠しい漫画の仲間入りか?と思いましたが、後半の巻はまぁまぁ強さを出しまくってます。それはそれで面白いのですが、次巻が待ち遠しい漫画への仲間入りは保留となりました。
とはいえ殺し屋というジャンルの漫画でありながら読みやすい良作です。
もし気になった方がいらっしゃれば読んでみてもらえると嬉しく思います。