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”ネタバレ”待望の『HUNTER×HUNTER』最新”38巻”の感想

HUNTER×HUNTER』の最新”38巻”が2024年9月4日に発売されました。

37巻は2022年11月4日なので2年弱ぶりですね。

 

幽遊白書HUNTER×HUNTERともにずっと読んでいますが休載が多すぎて富樫先生の信者というわけではない筈が読む度に衝撃を受けてしまいます。これが天才の描く漫画か・・・。

 

ネタバレを含みますので閲覧注意でございます。

 

 

 

■最新”38巻”の感想
他の記事と違ってHUNTER×HUNTERは今更過ぎるので「HUNTER×HUNTERとは?」はなしで感想からとなります。

 

相変わらずの文字の多さでまぁまぁ読み飛ばしながらサクサクとすすんでいたのですが、幻影旅団の3人が出て来るシーンから一気に引き込まれました。

 

「幻影旅団」は多くの漫画に存在する組織で一番カッコイイと思ってます。
感じ四文字、旅団というくくり、メンバー、成り立ち、凶悪さ、ぶっ飛び方など。

十刃、鬼殺隊、黄泉、暁、十本刀、武装戦線などどれもカッコイイですがやっぱり「幻影旅団」かなと。

出典:HUNTER×HUNTER「38巻」

確実に罠があると分かっているのでマフィアに心配されますが「あっても関係ない」と突っ込む3人の画はカッコ良すぎでした。

 

38巻は王族と王族に紐づく各組織の争いに幻影旅団とヒソカの争いまで関わって来てより一層デンジャラスな様相になってきた船内が描かれています。

 

なりゆきである組織と関わることになった幻影旅団のフィンクス、フェイタン、ノブナガが自分たちが関わった組織と揉めている組織を潰しに動くのは胸熱でした。見た目が一番奇妙なノブナガが一番まともなことを言うのも笑えます。

出典:HUNTER×HUNTER「38巻」

そしてウボォの時もそうでしたが人情に厚いですね、ノブナガは。知り合って間もないマフィアのために憤り、知り合って間もないマフィアの幹部を気にかけて命を張るシーンを見ると11巻付近を思い出します。

38巻はノブナガの露出が多かったですね。

 

そして闇社会のマフィア達が殆ど幻影旅団のファンというのも納得です。

出典:HUNTER×HUNTER「38巻」

 

そういった幻影旅団メンバーの活躍が描かれているのですが、38巻のメインは巻のタイトルにもなっている「結成」でしょうね。

出典:HUNTER×HUNTER「38巻」

結成=幻影旅団の結成秘話です。

 

単行本の発売前から週刊誌、ネット等々で既に知ってはいましたが改めて単行本でみると衝撃でした。

こういう「その先に絶対ダメな何かがある」という演出は毎度さすがすぎますね。

出典:HUNTER×HUNTER「38巻」

勧善懲悪ではなく悪にも悪の理由があるというストーリーの方が感情移入しますし見応えが格段によくなると思います。

 

人が変わるには十分な出来事ですし、幻影旅団も元々は地元の悪ガキ程度の感じでクロロに至っては普通の世界であれば学級委員長みたいなキャラクター。にも関わらず悪名高い組織のリーダーになり、サクサク人を殺していくようになるとは・・・。

出典:HUNTER×HUNTER「38巻」

作中屈指の人気キャラであるクロロの変貌ぶりもえげつないですね。

初登場付近のクロロの印象は滅茶苦茶強いけど人の感情がない変態殺戮マシーン盗賊だと思っていましたが、こういう秘話をみるとね。やはり見方も変わってきます。

 

結成秘話自体は過去にみてきたいくつかの作品や映画でもあるようなものですが、その結成された組織が「幻影旅団」というだけで他よりも衝撃度が増して、かつ感情移入も激しくなる不思議。

 

セットで描かれることが多いフィンクスとフェイタンはこの頃からつるんでいたのか!と思ったり、2ケツは新鮮だな感じたり。

出典:HUNTER×HUNTER「38巻」

2ケツ似合うな、フェイタン頭どうしたん?というこのシーンは見入ってしまいました。

 

そしてヒソカです。

作中の最強キャラといっても過言ではないヒソカの登場はやはり雰囲気が変わりますね。もちろん出てくるのが”分かっているから”というバイアスはあるでしょうが、それでも後ろ頭だけで強者感と妖しさや危なさが表現されていてヤバかったです。

読んでいても「うわぁ」となりますし、「こわぁ、つよ~」となります。

出典:HUNTER×HUNTER「38巻」

ノブナガと共闘したマフィアの幹部はヒソカに本音でグイグイ攻めても殺されなかった稀有な存在に。

 

久しぶりの新巻ということで前の前の巻くらいから読み直しました。

38巻も文字数が多く、最初はパラパラ進んでいたのですがさすが『HUNTER×HUNTER』です。やはり抜群に面白い。そして3周ほど読んでしまいました。

 


■おわりに
結成秘話は幼い頃の「幻影旅団」のメンバー、普通の子だった頃のメンバーが見れる貴重で見応えがあるシーンでした。


しかし既に出てきたメンバーの数人がいないという現実・・・。

 

さりげなく明かされたパクノダの念に関して設けた制約は悲しいなぁ・・・。

パクノダは最後のシーンも衝撃でしたね。仲間のために分かっていてと・・・。

 

主人公が前に出てきたのいつだっけ?とか、その主人公が表紙になっていたり38巻1話目の表紙がゴンと幽助になっていたりと何やら不穏な気配もしますね。

出典:HUNTER×HUNTER「38巻」

 

旅団のメンバーではフェイタンとマチがお気に入りですが富樫先生のことだからどこかのタイミングからサクサクいくんだろうなぁ。

 

文字数が多かったり謎が多かったりで繰り返し読むと腹落ちし、読む度に新たな発見があるという何十年も読まれ続けるベストセラーなビジネス本の名著みたいな要素もある「HUNTER×HUNTER」ですが38巻も文句なしに超オススメの出来でした。

 

読んことがないという方は余り居ないかもしれませんが、もし居たら38巻という巻数の多さから最初の1、2巻は無料で読めるサイトもいくつかあるので試してもらえたら幸いです。