2024年9月21日に『アルマーク』の最新"4巻"が発売されました。
本作は骨太の異世界漫画で戦争ばかりの地域で有名な傭兵団の副団長の息子として育ったアルマークが平和な地域の学院に通って成長していく物語です。
レビューは超高評価で4.80、分厚いストーリー、世界観にマッチした画、異世界漫画ではありますがチートはなく悩みながら苦戦しながら少しずつ成長していきます。幼い頃を傭兵団で過ごして外に出ていく様に最初は「ベルセルク」の雰囲気を感じたほどで、さり気ないコマにも重みのある台詞が散りばめられています。
見応え抜群の超オススメ漫画です。
そんな『アルマーク』のご紹介と最新"4巻"の感想について記事にしていきます。
ネタバレを含みますので閲覧注意です。
■『アルマーク』とは?
主人公のアルマークは幼い頃から傭兵団の中で育ちます。
精鋭揃いの「黒狼騎兵団」の中でもNo2の副団長を父に持つアルマークは幼少期こそ人見知りで頼りない雰囲気でしたが徐々に才能を開花させ、父親たち騎兵団の主力がいない時に襲ってきた名の知れた傭兵すら倒してしまうほどでした。
そして団長や団員のすすめとアルマーク自身が父親と一緒に戦いたいという思いから主力に帯同して戦場に赴きます。年齢を感じさせない活躍を見せるアルマークですが毎日が命がけの戦場で傷を受けて生死の境をさまよう羽目に…。
そんな時に野党に襲われていた老人父を含む数名の斥候隊が発見して助けます。老人は別の大陸にある大国で魔法学院の学院長をしているとのこと。何でも願いをきくという老人にアルマークの父は息子を学院に通わせて欲しいと願うのでした。
傭兵は使い捨ての職業であり明日の命も保証されていないため息子には魔法を覚えて学を修め偉くなって使う側になってほしいと願うのでした。
そして学院のある大陸に旅立つ日、戦争激化による連戦により学院長と約束した年は過ぎていました。別れ際に母の形を手渡されます。吹き出しには不穏な文字が…。父親は戦争で亡くなるのでしょうか…。
戦争ばかりの北の国から学院がある南に向かう旅の途中、アルマークは道すがら知り合った人に裏切られまくり、襲われたり騙されてりしていました。しかし南に近づくにつれて人は優しくなり無償の親切まで受けることに。アルマークは戦争がないから人が優しいのかな?と思います。
長旅の末にボロ雑巾のような風貌で学院にたどり着いたアルマークは門番に追い返されそうになりますが食い下がります。
学院長に会うことができたアルマーク、学院長は受け入れを約束した2年前と違い北の大地の人を受け入れる事に慎重になっていました。それは学院で魔法を学んだ北の大地の人間が故郷に戻って魔法を悪用していていたからです。そしてアルマークに魔法を覚えてどうするのか?と問います。アルマークは北の大地を平和にするために魔法を学んだら故郷に帰ると答えました。
これに満足した学院長はアルマークの入学を認めます。ポグワーツ的な見た目の学院長です。
最初にアルマークを追い返えしそうになった門番は道案内など世話を焼いてくれます。そして良かれと思ってアドバイスをします。南では北の傭兵を好き勝手に戦争を続けている野蛮人だと思っている人が多いから父親の職業は言わない方がよいと。アルマークは父親を尊敬しており納得はしませんが門番のジークがアルマークの学園生活を思って言ってくれていることを理解し父親の職業は言わないでおきますと言うのでした。
校舎に向かうと入口で担任のフィーアが待っていました。転生した~ひた隠すの大聖女と同じ名前ですね。
途端にジークはキリっとします。フィーアを狙っているのでしょうあ。フレンドリーな兄貴という感じでしたがフィーアの前では頼れる騎士というスタンスになります。
そうして遂に教室へ。アルマークの学院生活が始まるのでした。
1巻~3巻では平民かつ北の出身ということで蔑んで来る生徒もいますが、信頼できる友達もできました。貴族であることを鼻にかけてそうでないものに辛くあたる生徒は剣術でボコりました。魔法は初心者ですが剣術は歴戦の傭兵レベルなのです。
魔法を覚えたり、魔物が出たり、何やら謎の生徒がいたり…。
剣と魔法の世界ではありますがチートではなく知恵と成長と友情で解決していく物語です。
■最新"4巻"の感想
3巻では席が隣で当初から世話を焼いてくれた心優しい女子「ウェンディ」の邸宅に同じく仲良しの「モーゲン」と一緒に長期休暇で遊びに行く約束をしていました。しかし大貴族であるウェンディが政敵に狙われウェンディにも危険が迫っているということで中止となったのです。
これに絶望するモーゲン、モーゲンは遊びに行くのを楽しみにしていました。
いじけるモーゲンを連れ出して釣りをするアルマーク、ウェンディが見たがっていた「ナツミズタチアオイ」を見つけます。そしてこの花をウェンディに見せに行こうと言います。
しかし学院からウェンディがいるところまでは片道4日の距離、旅費が足りません。
そこでアルマークは何かあれば頼るように言われていた学院長の元を訪ねます。
道中寄った飲食店で傭兵たちがウェンディに関わる会話をしていたことを聴き逃さなかったアルマークはモーゲンに盗聴の魔法を使うように言います。
そして聴こえてきたのはウェンディの殺害計画でした。
その情報をウェンディが見たがっていたナツミズタチアオイを持ってはるばるやってきたアルマークとモーゲン、ウェンディは大喜びしてくれました。
モーゲンはマイペースでアルマークがテーブルマナーに困っていると高らかに宣言をして和ませます。
ウェンディは2人が来てくれたこと、楽しみにしていたナツミズタチアオイを見ることができて幸せを感じていました。
しかし北の大地からやってきてウェンディの父の政敵に雇われた傭兵が襲撃してきます。
アルマークは戦術を用いて迎撃し、モーゲンもアルマークの指示の下で魔法を使って撃退しました。
名持ちの傭兵を一騎打ちで討つアルマーク、傭兵は礼を言って倒れます。
一方、刺客側のリーダーはウェンディの首だと思って持っていたものが花瓶だと気づきます。ウェンディの魔法でそう思わされていたのでした。
そして憂いを断つためにアルマークは再び一騎打ちをしかけます。
僅差でしたが才能豊かなアルマークは闘いの中でも成長し撃破しました。
無事に刺客かたウェンディを守ったアルマーク達でしたが、アルマークの余りにも年齢離れした戦術と剣術に執事が「北の傭兵ですな」と問いかけます。その顔、その眼は北の傭兵に良い感情を持っていない者の眼でした。
動揺するアルマーク、モーゲンはアルマークが決して野蛮で暴力が好きな人間ではないと思っているんで信じると叫びます。
小太りの良い奴をみると未だに「すいか頭」を思い出してしまいます。世代ですね…。
アルマークは教室で隣の席に座り、教科書を見せてくれ、ずっと優しく接してくれたウェンディには嫌われたくないと思います。
モーゲンは改めてアルマークが内緒にしていたいなら言わないと約束するのでした。
執事もアルマークを嫌っているということではないのですが、やはり北の傭兵はイメージが悪いようです。その北の傭兵のおかげでウェンディは助かったのですが…。
ウェンディはアルマークが北の傭兵だったことを知っても嫌ったりはしないと思いますがアルマークは執事にも内緒にしておいて欲しいと願うのでした。
政敵の襲撃は続くのか?
アルマーク、ウェンディ、モーゲンの休暇はどうなるのか?
5巻が楽しみなオススメの漫画です。
■おわりに
転生系ではない異世界もので面白いといえば「葬送のフリーレン」、「辺境の老騎士 バルド・ローエン」の2つが真っ先に頭に浮かびます。
5巻以降の本作はどうなるのか?北の大地で戦っている父親の存在も気になります。
続きが気になるオススメの漫画です。
気になって頂いた方がいたら読んでみてもらえると嬉しく思います。