『雑用付与術師が自分の最強に気付くまで』の最新"7巻"が2024年9月13日に発売されました。
レビューは4.60と高評価です。
今や異世界系漫画は数えきれないほどありますが新巻が出た時に即買いする作品はそれほど多くありません。そんな中で本作は新巻が出たら即買いしているオススメ漫画です。
そんな『雑用付与術師が自分の最強に気付くまで』のご紹介と最新"7巻"の感想について記事にいたします。
ネタバレを含みますので閲覧注意です。
■『雑用付与術師が自分の最強に気付くまで』とは?
主人公の「ヴィム・シュトラウス」は付与術師ですがコミュニケーション能力が皆無で超ネガティブなため疎まれて雑用ばかりさせられていました。
ある日、所属するパーティーと共に迷宮に潜っていましたが階層主にパーティーメンバー全員が一撃で戦闘不能にされてしまいます。
焦るヴィムでしたがスキル「傀儡師」(ペプンシュピーラー)で自身に限界を超えたバフをかけて単独で撃破します。
命がけでパーティーメンバーを救ったヴィムでしたが、所属する「竜の翼」のリーダー「クロノス」に責め立てられます。
雑用しかできないヴィムが倒せるわけがなく、自分たちの攻撃で瀕死だったのに手柄をズルで横取りしたと思い込んでいたのです。強力なスキルをヴィムが持っていることを誰も知りませんでした。使う機会を与えられなかったのです。
そしてクロノスはヴィムを追い出します。
しかしギルドの調査員は階層主の調査で「竜の翼」のメンバーがつけた傷は全く効いておらず、ヴィムがつけたであろう傷だけが致命傷になっていたことを突き止めます。
一方追放されたヴィムは最強のAランクパーティーに所属する幼馴染「ハイデマリー」の誘いで「夜蜻蛉」に加入します。
団長の「カミラ」は自ら先頭で闘うバトルジャンキーです。
ハイデマリーが推しまくるヴィムの能力をみるために迷宮へ、ヴィムに付与を施されたハイデマリーは魔法で魔物を瞬殺します。
これに興味津々なカミラは自分にも攻撃力特化で付与をするように依頼します。
そして巨大なワイバーンを巨大な剣で一刀両断します。
これで実力が認められたヴィムでしたが、ヴィムは付与だけではありませんでした。迷宮に潜った際にギルドへの報告が必要なレポート、事前の情報収集、迷宮内の索敵や調査などどれもが非常に高いレベルだったのです。
一方、ヴィムを失ったクロノス達は色々上手くいきません。
そしてヴィムと「夜蜻蛉」のメンバー迷宮深層に足を踏み入れます。
そこにいた階層主は別格の強さでした。皆が絶望する中で団長のカミラが全員が逃げる時間を稼ぐために単独で闘います。
しかし致命傷を負い倒れてしまいました。
自分を置いて逃げろというカミラでしたがヴィムは命令に従わず自分が闘うと言い出します。
「傀儡師」(ペプンシュピーラー)を使うのでした。しかも限界を超えて一歩間違えば脳が壊れるほどのバフをかけます。
超ハイになり、とんでもない動きで階層主と交戦するヴィム、パーティーメンバーは唖然としています。
そして単独で討伐に成功、謎の空間でたまごから産まれた謎の物体に何かを話しかけられます。
パーティーの本拠地のベッドで目を覚ましたヴィム、団長カミラ以下のパーティーメンバー全員がお礼を言いにやってきます。
全員の命を救ったのです。
こうしてヴィムは付与術が桁外れに凄いだけでなく雑用も完璧、更には最強パーティーの団長が全く敵わなかった階層主を単独で倒せる戦闘力も持っていることが明るみにでました。
少しずつ有名になっていくヴィム、「夜蜻蛉」にとっても唯一無二の絶対に必要なメンバーとなりました。
コミュニケーション能力が皆無で変な笑い方、変な表情、ネガティブな思考のヴィムでしたが団長のカミラ、ヴィムを好きな幼馴染のハイデマリー、「夜蜻蛉」のパーティーメンバーとの関りで少しずつ明るくなり、食事を騒いで楽しむようになっていきます。
ヴィムはコミュニケーション能力が低いのですが、その他にも問題がありました。「傀儡師」というスキルで自身の神経や筋力、脳の機能にまで影響を与えて超人的な感覚を持たせるヴィム、1歩間違えた気が狂ってしまう、1秒ずれれば即死、何かのひょうしで神経がズタズタになるという廃人的な緊張感の中で戦闘をするのが好きだったのです。ニヤニヤしながら死ぬかもしれないと環境で闘うことに充実感を感じるのでした。
付与術が題材の作品は多くありますが、切り口が違うのと退屈になりがちな戦闘シーンの読み応えがありオススメできる漫画です。
■最新"7巻"の感想
7巻はヴィムの内にひめたヤバさが爆発した巻でした。
ヴィムの強さを聴きつけて多くのメンバーとの交換を申し出る有力ギルドのリーダー、強さだけでなくあらゆる面でヴィムなしではいられないカミラは断ります。
超絶チートなヴィムをパーティー留め続けるにはお金ではなく人と人との繋がりが重要と考えるカミラ、強さや優秀さ、助けてもらった感謝などからヴィムに構いまくるメンバーたち。
サプライズで入団の歓迎を開いてもらいました。
ネガティブで暗い自分を変えたいと思っているヴィムは喜び、積極的に飲み会にも参加するようになりました。周囲からも明るくなった、変わったと言われるようになります。
しかし1人になると苦しんでいました。食べた物は吐き、謎の耳鳴りに悩まされていたのです。
慕われ、尊敬され、大事にされているからこそ誘われて話しかけられるヴィムは感謝し感激します。
しかし無理をしていました。ヴィムは徹底的に戦闘狂で命知らずでコミュニケーションが苦手だったのです。
そして寝たつもりが迷宮の入口に来ていました。ハイデマリーに頬を叩かれて我に返るヴィム、我に返りましたがヴィムはこのまま奥に行くと言って1人で迷宮に入ります。
そしてクロノス達がボロカスに負けて、カミラ達も敵わない猿タイプの凶悪な階層主の元に自ら行きます。
そして限界突破のバフを自身に付与します。
ギリギリで命がけの闘いを楽しむヴィム、死と隣り合わせでありながらニヤニヤしてしまいます。
闘いながらヴィムは溜め込んでいた思いを大声で叫びます。
ヴィムさん、ヴィムさんと慕われたり声をかけられるのが鬱陶しくてしょうがない
強いのに卑屈ですみません、弱い皆の分まで戦いますよ
人の輪に憧れていたけどいいもんじゃなかった
全然重しくないから話を聴いているのが辛い
恵まれた連中が羨ましかった
皆に非はなくてよくしてくれたとは思っているけど「気持ち悪かった」とまでぶっちゃけます。
そして超強敵と交戦中にも関わらず涙を流しながら皆に謝りました。
強烈な一撃をもらってしまうヴィムでしたが、死にそうになっても助けてくれたり止める仲間がいない状況を心底楽しみ吹っ切れたようにニヤつきます。
7巻の最終ページは「ヒヒっ」と笑うヴィムのアップでした。
嫌なら飲み会や食事は断ればいいんですが慕われたり話しかけられたりするのも気持ち悪いと感じるなら団体行動は無理やん?という感じですね・・・。
思ったよりヴィムの内面が壊れているのが分かった巻でした。
階層主との闘いはどうなるのか?
迷宮までハイデマリーあたりが追いかけてきてヴィムの叫びを聴いてたりしないか?
階層主とのバトル、パーティーメンバーとの関係、クロノス達との関り、暗躍する組織と益々気になる要素が増えた最新巻でした。
■おわりに
ebookjapanでは現在2巻まで無料となっています。
2巻まででかなり内容が分かりますのでお時間がある方はぜひお試しを<(_ _)>
気に入って頂いた方が3巻以降を買って読んでもらえたら嬉しく思います。