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”ネタバレ”『「死霊術師など穢らわしい」と処刑されたので魔族に転身致します』最新”2巻”の感想

 

『「死霊術師など穢らわしい」と処刑されたので魔族に転身致します』の”2巻”が2024年9月6日に発売されました。

 

異世界系漫画で魔王が主人公サイドの物語も増えてきました。

そして私はこちらの方が好みだったりします。

 

勧善懲悪よりどっちにも言い分がある物語の方が好きですが、魔王側が主人公サイドの物語に出て来る人間は清々しいほどクズなので見ていてスカッとします。

 

召喚された勇者がチートに溺れて好き放題とか魔族側に争う気はないのに狩に来る人間とか。ドラクエも知らない人の家に上がり込んでタンス開けたり、壺割ったりしますし人間は恐ろしい・・・。

 

本作はタイトルの復讐ですが作品のご紹介と最新”2巻”の感想を書かせて頂きます。

 

ネタバレを含みますので閲覧注意です。

 

 

 

■『「死霊術師など穢らわしい」と処刑されたので魔族に転身致します』とは?

強大な魔力と「死霊術」の力を持ち生まれてきた主人公のレイチェル。

「死霊術」という能力から白い目で見られながらも日々研鑽し戦場では最前線で魔族と戦っていました。

 

しかし元々「死霊術」を気味悪がっていた王太子ルーファスと聖女ユウリによって冤罪をかけられ拷問の末に処刑されます。

出典:死霊術師など穢らわしいと処刑されたので魔族に転身致します「1巻」

 

処刑は大勢の国民の前で行われ、これまで国や国民のために命を削って頑張っていたのに蔑まれ罵られながら処刑されるのでした。

出典:死霊術師など穢らわしいと処刑されたので魔族に転身致します「1巻」

 

しかし処刑されて意識がなくなる中で前世を思い出します。

この世界がゲームの中の世界で知っている物語だったということに気づきます。

 

そして気付きます。未来が視えると言って自分を陥れた聖女も転生者であると。

出典:死霊術師など穢らわしいと処刑されたので魔族に転身致します「2巻」

 

死に際に前世を思い出したレイチェルは強いを恨みの念をもったまま亡くなります。

そして極悪非道な王太子は元々は婚約者で国のために尽くしたレイチェルの遺体を森の奥で打ち捨てろと命令するのでした。

 

しかしここで奇跡が起きます。

出典:死霊術師など穢らわしいと処刑されたので魔族に転身致します「1巻」

強い念を持ったまま死んだレイチェルは「不死王」(リッチ)として魔族に転身したのでした。

 

転身した騒ぎをききつけてやってきた魔族の大幹部ヴァンパイアの「アレクシア」に伴われ魔王城へ。

 

魔王城では魔族の大幹部たちが勢揃いしていました。

 

人間側が攻勢に出ていたのは最強の魔術師である「レイチェル」の存在が大きかったのですが魔族側は魔王が不在だったのです。

 

824年前に命がけで聖女が魔王を封印し長い眠りについていたのでした。

出典:死霊術師など穢らわしいと処刑されたので魔族に転身致します「1巻」

 

しかし「死霊術」に長けたレイチェルなら冥界に囚われている魔王に会いに行き救うことができます。魔王の幹部たちはレイチェルに魔王を救ってほしいと頼むのでした。

出典:死霊術師など穢らわしいと処刑されたので魔族に転身致します「1巻」

 

魔王復活のために祈りを捧げるレイチェル、膨大な魔力で光る魔王城。

出典:死霊術師など穢らわしいと処刑されたので魔族に転身致します「1巻」

 

見事に魔王は目覚めます。レイチェルは魔力を使い果たして気を失いました。

出典:死霊術師など穢らわしいと処刑されたので魔族に転身致します「1巻」

目覚めてまず気にしたのは配下のこと。

強大な力と人望がある魔王ならではの発言です。

自分が長い眠りについている間に頼りになる配下が人間と勇敢に戦い亡くなったことを知りました。

 

 

一方テンプレなポンコツ王太子は聖女とイチャイチャ。国民の苦労も関係なく貴金属を聖女に与えているところでした。

出典:死霊術師など穢らわしいと処刑されたので魔族に転身致します「2巻」

 

こうして人間側が知らない所で元人間の最強魔術師が魔族に転身し、最強の魔王まで復活するという事態になってしまいます。

 

人間の思い出と受けた仕打ちの数々、魔族の自分とレイチェルは葛藤しますが攻勢を続ける人間の軍勢は魔王城に攻めてくるのでした。

 

 

■最新”2巻”の感想

2巻では慢心して攻めて来る人間に対して早くもレイチェルの復讐が始まります。

 

出典:死霊術師など穢らわしいと処刑されたので魔族に転身致します「2巻」

 

魔王の本性を垣間見て怖さを感じたレイチェルは「これで良かったのか?」と葛藤する日々を送っていましたが恩人で最初に出会ったアレクシアが人間に瀕死の重傷を負わされたことで覚悟を決めるのでした。

 

出典:死霊術師など穢らわしいと処刑されたので魔族に転身致します「2巻」

現実世界も漫画の世界も覚悟を決めた女性は怖いですね・・・。

 

アレクシアに瀕死を負わせ多くの魔族が住む森を焼き魔王城に軍勢を率いてきたのはレイチェルのかつての師である「ノーラス」でした。レイチェルがいなくなった人間軍最強の魔術師です。

 

生きている筈がないレイチェルを見て幻術だと決め込むノーラス。

レイチェルからすると無実の罪で処刑されそうになっている弟子を見捨てて保身に走ったノーラスは復讐対象なのですがノーラスは謝るどころか逆恨みで亡霊に成り下がり、王妃になると思っていたから魔術を教えたのにこんなことになって迷惑だと罵ります。

 

清々しいほどのクズですね。

 

元々レイチェルの方が強かった上に魔族に転身してパワーアップ、更に復讐で躊躇なし、さらーに死霊術は思った以上に強力でした。

出典:死霊術師など穢らわしいと処刑されたので魔族に転身致します「2巻」

なぜならば戦えば戦うほど味方が増えて勝手に同士討ちをしてくれるのです。

しかも死霊術で蘇った味方はアンデッドなので簡単にはやられません。

 

レイチェルの余りの強さと理不尽な暴力、どうしようもない状況に絶望するかつての師ノーラス先生。

 

その強さと容赦のなさは加勢にきた魔王軍幹部もノーラスを含めて皆殺しにしながら中心で佇むレイチェルを見てドン引きするほどでした。

出典:死霊術師など穢らわしいと処刑されたので魔族に転身致します「2巻」

 

人間軍最強の魔術師を倒したレイチェル、そうとは知らない人間側は未だ余裕をこいているでしょう。

 

この2巻で明らかになった事としてレイチェルと同じく前世の記憶がある聖女ユウリが魔王を復活させることができるのはレイチェルだけだと知っており、それを阻止するために処刑に導いたということです。

 

しかしレイチェルは強い恨みを持って魔族に転身し、魔王も復活してしまっています。

そのことに気づいた時、聖女ユウリはどうするのか?

またどうやって王太子にざまぁを展開していくのか?

 

続きが楽しみな展開になりました。

 

 

■おわりに

続きが楽しみな展開ではありますが、主人公レイチェルの闇落ちというか容赦なくキレまくるのが早いような気がしますね。「不死王」に転身したとは言え人間軍を皆殺しにした時の顔は魔族の幹部もドン引きな感じでしたし。

また人間サイドの最強魔術師が早々に退場したのも気になります。

ここはもう少し下位の魔術師でも良かったのでは?と。

 

まぁアレコレ言いましたが2巻も楽しめました。

 

気になった方いらっしゃれば読んでみて頂けると嬉しく思います。