2024年9月11日に『竜送りのイサギ』の最新"3巻"が発売されました。
レビューは4.80と超高評価です。
美麗な画、強大な敵、諸々の謎、主人公の生い立ちと読みたくなる要素が満載の本作は1巻冒頭からグイグイ惹き込まれます。
そんな『竜送りのイサギ』のご紹介と最新"3巻"の感想について記事にいたします。
ネタバレを含みますので閲覧注意です。
■『竜送りのイサギ』とは?
罪人の島で若くして凄腕の首打役として過ごしている主人公の「イサギ」は斬った人の記憶が読めると言う能力を持っていました。恐怖にふるえる罪人に最後の瞬間の感情が怖さだと記憶を読んだときに自分もきついので大事な光景や好きなモノを思い浮かべるように言って首を落とします。
「すまない、ユカリ・・・、先に逝く、許してくれ」
ユカリは犬でした。
ちなみに首打とは首を斬ることですがこれが簡単ではありません。高い能力がないと打ち損じたりして罪人が無駄に苦しんでしまうのです。漫画「地獄楽」では凄腕の剣士が首打人と描かれていました。
そんな罪人の島にいるイサギの元に国の英雄で名将「須佐タツナミ」がやってきます。
タツナミは名将でありながら凄腕の剣士でイサギの腕を評価し稽古をつけるようになっていました。罪人ですが英雄なので看守たちも特別扱いしていたのです。ちなみにタツナミはその気になればいつでも逃げれるほどの強さです。
罪人の島で若くして首打をしているイサギ、当然親はいません。
教えてもらったり、優しくされたり、面倒を見てもらったのも初めてです。
イサギ自身タツナミのような英雄を除けば敵なしの強さでしたが父親のようなタツナミに惹かれて懐きます。
しかしここは罪人の島。タツナミも処刑の日がきました。
そしてイサギに首打ちを依頼します。
動揺するイサギ。
いざ刀を振り落とすという時になっても斬れません。
イサギは泣きながら逃げようと言います。
タツナミとイサギが逃げようとしても島に2人を止めれる者はいないでしょう。
しかしタツナミは断ります。
お家のためか、覚悟のためか・・・。
そして首を落とします。タツナミを記憶を見たイサギ。
なんとタツナミは竜を殺していました。
この世界の「竜」は神様のような存在で崇められていました。風や天候を操ります。
そんな神を殺したことで英雄で名将にも関わらず罪人となったのでした。
タツナミを失ったショックがある中でイサギの元に男がやってきます。
一瞬タツナミと呼びかけそうになりました。
名前は「須佐チエナミ」、タツナミの息子だったのです。
タツナミに息子がいたとしてショックを受けるイサギ。
さらに記憶を読んだことにも気づかれていました。
チエナミから竜について聴きます。
生涯飛び続け、四季をもらたし人間に繁栄をもたらす「竜」、【100年以内に全て堕ちる】と知りました。寿命は長いのですが何対もいる竜が100年以内に全て力尽きるのです。墜落した竜は巨体であるため1体であっても全人口の25%が犠牲になります。
それを未然に防ぐためにタツナミは竜の討伐をしていたのです。
しかし今後100年以内に全ての竜が死ぬと言っているのはタツナミだけでした。
よって権力者や竜を崇める人々は竜に害をなしたタツナミとその一族を許しません。
厳しく強いタツナミに可愛がられていて、首を落としたイサギ
厳しく強いタツナミにしごかれて良い記憶は余りないチエナミ
タツナミを記憶を見てなおを島に留まるイサギにチエナミは敵意を向けます。
そして2人は闘いますがお互いのタツナミに対する気持ちも分かり認め合います。
タツナミの竜殺しの謎を解くために竜を追うことになりました。
こうして2人は島を出て竜を追う旅に出るのでした。
そこでは多くのもめ事やしがらみがありました。
また竜を殺したタツナミやタツナミの一族をよしとしない権力者もいます。
冒頭にも書きましたが美麗な画、強大な敵、諸々の謎、主人公の生い立ちと読み応え抜群&続きが気になる名作です。
■最新"3巻"の感想
前半は2巻からの続きで竜の素材を使った妖刀にまつわるエピソードです。
斬聖という単語は本作で初めて見ました。
正直前半はそれほどでもなかったのですが、中盤以降から一気に盛り上がり最後は「おーい!続きは?終わり?」となって程です。
タツナミの一族やその遺志をよしとしない組織が登場します。
癖があり強そうな面々です。
竜を神と崇める権力者「御三家」直属の機動武官たちです。
この機動武官達は竜を殺めたタツナミを許しておらず、タツナミの一族が遺志を継いで行動することを警戒しています。
そしてタツナミの血縁である幼い2人を威圧するのでした。
幼い2人の危機を知り焦るチエナミですがイサギが救出に向かうと言い走ります。
その途中で出会ったのはチエナミが兄貴と呼ぶ男キヨナミでした。
3巻はここが最終ページとなります。
続きが気になる終わり方です。
新たな組織やキャラクターが登場し益々熱があがる本作、今後の展開が楽しみです。
■おわりに
現在(2024年9月14日)時点でebookjapanでは1巻が無料で読めるようです。
まだ3巻しか出ていないので気になって頂いた方はぜひ読んでみてもらえると嬉しく思います。