常に頭のどこかにあったり、時折思い出したり、ふとした時に読み返したりする『心に残っている』漫画の「シーン、回、巻」の3つ目をご紹介させてください。
再掲ですが、
感動、衝撃、胸熱、爆笑の「シーン、回、巻」は周回して何度も読んでいます。
悲しい、トラウマの「シーン、回、巻」は周回は殆どしていませんが、強く心に残っています。
記事の目的から思い切りネタバレしますので、ネタバレすんな!という方は超閲覧注意でございます<(_ _)>
ご紹介の前に、注意事項です。
・個人の好みなので本記事きっかけで読んだけど面白くなかった場合はご容赦ください。
・ネタバレ注意と記載しておりますが、気づかず見てしまったじゃねぇか!という場合も何卒ご容赦ください。
・順不同でランキングではありません。
・本記事の内容は2024年7月時点のもので、今後大幅に入れ替わったり、増減する可能性があります。
・該当する「シーン、回、巻」があってもその後の展開等々で次巻を買わなくなった、読まなくなったものは除外しています。
・記事中に対象のページ数を記載している箇所がありますが、作品によってはページ数がふっていないため電子版のージ数を記載しています。これが紙のページ数とズレている可能性ありです。電子版は本編以外の表紙や目次ページもカウントしているため。
■『心に残っている』漫画の「シーン、回、巻」
『進撃の巨人』より【10巻、戦士】 → 衝撃
YouTubeで海外の方がアニメ版のこのシーンをみて「おいおい?、ホワーット?」となっている動画が多くありますね。
そうです!その回です。P152から始まる故郷話、P156の「話があるんだが」からの展開たるや・・・。
ふっつーに話し始めて、へんしーんですからね。
ずっと仲間だと思っていた同期が、仇敵に変身するなんて・・・。鳥肌がたちました。
『ドラゴンボール』より【17巻、謎の異星人戦士~かつてない恐怖】 → 衝撃
16、17巻とピッコロ大魔王と闘い、激戦を制したことで終わりかな・・・と思いきや異星人が攻めてくるという。
・野球のボールみたいな宇宙船は画期的かつ小さい=技術力が高い
・「戦闘力・・・たったの5か・・・ゴミめ・・・」というパワーワード
・直近で悟空があれだけ苦戦したピッコロが子ども扱い
・「たかが戦闘力1000ちょっとの やつらに殺されるなんてな・・・」とやっとの思いで退けた敵が雑魚だった事実
・「スーパーサイヤ人・・・てとこか・・・」と後に繋がるワード
・「そうか・・・神のヤツのしわざだな・・・」死んで終わりじゃないのか?何をしてくれるの?というワクワク感
2024年の今となっては特に珍しいというわけではない、上記のような諸々の設定も1989年当時は全てが初体験で驚きの連続でした。
そもそも連載し、発売にこぎつけるだけでも天才ですが、打ち切られずに完結まで書き終える漫画家さんは全員が超天才だと思います。
その中でも大ヒット作なんていうものは超々天才ですね。はるか昔に完結したのにエンドレスで映画やゲームが出るという。鳥山明先生はその中でも突出した天才で神だと思います。
17巻は、それまで地球の中での話だったのが一気に大きくなって、見るもの見るもの初めてでワクワクドキドキが止まりませんでした。
それまで余り掘り下げられることがなかった、悟空の過去や生い立ち、尻尾の謎、大猿、バーダックの物語とドンドン×99盛り上がっていったと思います。
『鬼滅の刃』より【8巻、黎明に散る】 → 衝撃、悲しい
煉獄パイセンの回ですね。いや早すぎるよ・・・と。
柱らしい強さと豪快なキャラで敵を退けた煉獄さんが上弦の参にやられるシーンですね。まぁ上限の参の「猗窩座」(あかざ)も悲しい過去を持った鬼ですが・・・。
師匠や兄貴など大事な人の死で主人公が転機を迎えるとか、更に強くなるとか、敵の恐怖を表現するのは常套手段ですが煉獄さんは悲しすぎたな。
物語全体やその後の展開を観た際に、柱の強さ、上弦の恐怖、鬼殺隊の心構えみたいなものをこのタイミングで強烈に印象付けるには必要だったかもですが、早すぎる。そりゃ映画も大ヒットするよねと。
剣聖、剣士みたいなものが好みな私は週刊少年ジャンプの第一話から読んでいたのですが、今の世では殆どなくなりつつあるような信念とか気合いみたいなものが多くの人に刺さった漫画だったと思います。
めちゃくちゃ頼りになる兄貴的なキャラの煉獄さんの最後が、お母さんが迎えに来るシーンだったというのもジーンときました。
『BASARA』より【15巻、その先は知らず】 → 悲しい
全27巻で完結で1991年3月26日に1巻が発売、2000年2月26日に最終の27巻が発売しています。
今でこそ”行き違いや誤解の連続で気づかない”、”お互いがお互いだと分からない”みたいな物語は当たり前になっていますが、1991年にこの設定は凄いなと思います。
韓国ドラマではよくある設定でハマりますね。
15巻の「その先は知らず」は、仇敵同士が気づかないまま恋仲になっていた中で、遂にお互いがお互いだと知ってしまう回です。15巻もの長い間行き違ってたんですね・・・。
主人公の更紗(さらさ)は故郷と英雄である兄のタタラを赤の王に殺されます。人々の解放と兄の仇のために更紗は兄のふり(タタラのふり)をして生きることを決意します。近しい人以外は更紗を英雄のタタラで男だと思っています。
一方で、世の中をよくするために場合によっては非常な決断も必要で、英雄扱いされ反乱の旗印であるタタラを成敗することが大多数の平穏に繋がるとして行動した赤の王こと朱里(しゅり)。朱里も王族として英才教育を受け、心許せる人が居ない中で唯一親友と呼べる男をタタラ(更紗)により失います。
物語の最初の方で、更紗が変装を解き、女性として行動している時に王の衣装を纏っていない青年風の朱里と出会ったのでした。
その後も二人は色々な場所で”偶然”再会して恋仲になりました。
いろいろな場所で再会するのは当然です。お互いに仇敵として追って追われているのですから。
そして15巻です。遂にお互いの信念のために軍を率いて対峙する二人。二人とも遂にこの時が来た!”タタラ”を”赤の王”を成敗したら”更紗”に”朱里”に会いに行こう!二人で幸せに暮らそうと約束していました。
遂に仇敵同士の一騎打ちです!「覚悟!!」という言葉と共に武器を振りかぶり間近で対峙する二人。スローモーションのように時間が緩やかになっていき時が止まります。
更紗は「どうして・・・?赤の王だと・・・思っていたのに・・・、朱里・・・、あたし間違えたのね、間違えた」
朱里は「更紗の声が・・・したと思った、今 タタラが来るから出てきちゃ危ないぞ・・・と言おうと思って・・・、更紗・・・、思って・・・」
二人はお互いに心の中でそう呟きます。
そして、
更紗は「朱里・・・ごめん・・・あたし・・・間違えた・・・みたい」と言います。
朱里は「更紗・・・だよな、どう・・・したんだ」と聴きます。
二人が戸惑って立ち尽くしている内に、お互いの軍の幹部や軍勢が近寄ってきました。
そしてお互いに入り乱れて闘う両軍。それを刻が止まったようにボーゼンと見ている二人。
更紗は側近から赤の王の名前が朱里だと聴きます。それでも動けない更紗。
しかし自軍の幹部に促され、煽られて名乗ります。
「赤の・・・王よ、わたしは白虎のタタラ・・・、父を・・・兄を殺し、村を滅ぼした赤の王・・・よ、あなたを・・・討ちに・・・来た」たどたどしく、力ない宣言ですが、待ちに待った時が来たと、それを聴いた自軍から湧き上がる大歓声。
二人の様子とは対照的にお互いの味方は大いに盛り上がります。
この状況でも冷静沈着で、出来る王である赤の王こと朱里は、側近に確認します。
朱里「知っているか どれがタタラだ」
側近「今名乗ったじゃないですか わたしは遠目にも何度か姿を・・・」
納得いかない朱里は別の側近に聴きます。
朱里「どれがタタラだ」
側近「わたしはあの顔を忘れません 少女のような少年のようなあどけない顔をして、四道さまを死においやったのは間違いなくあの顔です」
四道とは朱里の親友です。
なおも自軍に煽られて軍をすすめる二人。
更紗は戦闘の最中で吐いてしまいました。朱里はどうしても闘うことが出来ずに自害しようとします。そして更紗の側近たちは更紗と赤の王が恋仲だったことを知り・・・
いや、凄いです。壮大なドラマ。ドラマ化してくれないかな?
『ナニワトモアレ』より【10巻の真っ白な出来事・・・・~ハジメの宝物!!】 → 悲しい
作者の南勝久先生はあとがきで「彼のような若者たちが実際に逝った事ーーー。そして、遺された両親や兄弟、恋人が泣き、今でも癒えることがないとという事を覚えておいてほしいーーー。」と記されています。
何となく始めた環状族、友好チームに気がある友達ができました。しかしその友達が事故で亡くなります。亡くなったのは10巻ですが、第一部の最終28巻の最後のページの最後のコマには「ハジメちゃん 環状はホンマおもろいなーーー!!」とあります。
事故前後の見せ方、展開など等どれも秀逸で、悲しい展開ですが考えさせられるシーンです。
私も大学生の時に後輩が、大学生を卒業して1年ほど経った時に同級生をそれぞれ事故で亡くしています。
後輩は無免ノーヘルのバイク事故、同級生はトラックの事故です。
事故の様子やその後の話を聴くと、作中にあるような場面がありました。
二人とも見た目は普段と変わらず寝ているようで今にも起きそうだったとのこと。
知り合いが死んだと言われても最初は意味が分かりません。そんなわけないでしょ?と。でも冗談で言うような事ではないし、冗談の顔でもトーンでもない。
ちょっと黙って、頭の中でグルグル考えてもやっぱり分からない。共通の知り合いと数人連絡をとって段々現実を知っていく・・・。
そんな感じです。
後輩は一時期遊んでいたことはありますが、後輩なのでそんなに近しくもなく、大学の同級生も疎遠で全く連絡もとっていませんでした。
しかし、亡くなったと聴いてから20年以上経った今でも思い出しますし、未だに実感はありません。
バイクに乗る時はフルフェイスのヘルメットを被って安全運転を!
車を運転するときは脇見をせず、携帯を気にせずシートベルトを締めて安全運転を!と肝に銘じています。
■おわりに
ご紹介した中のいずれか一つでも、どこかのどなた様かの共感が得られたり、本記事がキッカケで読み始めて頂けたら嬉しく思います。