2024年10月4日に『王国へ続く道 奴隷剣士の成り上がり英雄譚』の最新"15巻"が発売されました。
レビューは4.60と高評価で数少ない【次巻が待ち遠しい漫画】です。
ただ注意点として本作はエロとグロが頻発します。
タイトルに「英雄譚」とあるのですが漫画の表紙の「英雄譚」の箇所にはなぜか【ハーレムライフ】と読みカナがふってあり頻繁にそういうシーンがモロに描かれています。
よって苦手な方は要注意です。
しかしながら個人的には次巻が待ち遠しい漫画のトップ層にランクインしており超絶オススメです。
そんな『王国へ続く道 奴隷剣士の成り上がり英雄譚』をご紹介させていただきます。
ネタバレを含みますので閲覧注意です。
■『王国へ続く道 奴隷剣士の成り上がり英雄譚』とは?
物心がつく前から奴隷として過ごし剣闘士として殺し合いをさせられていた主人公の「エイギル」は100戦無敗でした。圧倒的な強さを見せるエイギルを気に入った男爵夫人に呼ばれるエイギル、高値で売るためかエイギルの主人は裸にして枷を外したエイギルに剣を持ってポーズをとるように言います。
しかしエイギルはこのチャンスを逃しませんでした。剣を持った瞬間に持ってきた衛士の首を刎ねて男爵夫人、主人をサクッと殺します。そして外に出るために道すがら衛士を殺しながら進みます。
半年後、エイギルは盗賊団に身を置いていました。盗賊団は行商を襲うことを計画しますが先に進んでいる行商に追いつくために「エルグ森」を突き抜けようとします。このエルグ森は悪魔の森と呼ばれており悪霊や悪魔がいると言われていました。
しかし森の奥にあった家にいたのは絶世の美女、名前は「ルーシィ・ユークトヴァニア」と言いました。襲い掛かる盗賊団ですがルーシィにサクサク殺されます。
胸に刺さった矢傷も一瞬で完治しました。ルーシィは人ではないようです。
素手で盗賊団を惨殺していくルーシィですがエイギルは殺しませんでした。
ただし条件として
①壊れた家を治す
②盗賊団達の死体を処分する
③血を吸わせる
④ルーシィと森で一緒に住む
その夜エイギルは産まれてはじめて熟睡をしました。
翌日からルーシィ先生の元で勉強にも励むことになります。
そして2年、少年だったエイギルは青年となり出会った時はルーシィの方が大きかった身長も逆転しました。
この2年は勉強、狩り、農作業、鍛錬、イチャイチャして充実した日々を過ごしていました。
しかし突然その日が来ました。
ルーシィは教えるべきことがなくなったので出ていくように促します。
エイギルは一緒にいたいと願っていましたがそれでは自分に教育を施してくれたルーシィに報いることができず、ならば一緒に外に出ようといっても拒否されてしまったのです。
そしてルーシィはエイギルに王になって戻ってこいと言うのでした。
平民ですらなく奴隷身分のエイギルが王になるということは普通では無理ですがエイギルは覚悟を決めて背を向けて歩き始めたのでした。
こうして始めったエイギルの英雄譚は各地で魔獣や人をなぎ倒し、美女とイチャイチャする旅となります。
長距離の移動で必要になり買うことになった馬は北斗の拳の黒王号(ラオウの馬)や花の慶次の松風(慶次の馬)にも負けず劣らずの巨体です。
そしてこの馬はめちゃくちゃ強いのですがエイギルと同様に超女好きでした。女性が乗ると上機嫌、男性が乗ると跳ね飛ばします。エイギルを乗せているのは定期的に女性を乗せてやると伝えてからです。以降はエイギルの相棒として大活躍します。ちなみに名前は「シュバルツ」です。
道中で知り合ったイケメンで野心家の男の紹介でゴルドニアのクーデターに関わることになったエイギルは見事に戦果を上げまくり新王にも評価されました。ここから成り上がりが加速していきます。
戦争で手柄を立てまくり子爵位を授かったエイギルは領地や屋敷をもらい囲う女性も増えていきます。エイギルは女性の了解が得られないとイチャイチャしませんし自分の軍にも略奪などは一切禁止と厳しい取り締まりをしていますが、行く先々で知り合った女性を屋敷に連れてくることになります。
身分が上がり責任が重くなる中でエイギルには足りないものがありました。
それは参謀です。参謀の必要性を感じていた時にレオポルトが訪ねてきました。
このレオポルトはエイギルのことを尊敬しているわけでも好きなわけでもなく出世しそうだから付くと言い切る超ドライな男です。能力を日本の武将に例えるなら黒田官兵衛、三国志なら賈詡+司馬懿でしょうか。とにかく超優秀で切れ者です。このレオポルトを得たことでエイギルの軍は更に強くなり飛躍していきます。
数か国が共同戦線をはり勝利した戦争の戦果として得た領地をエイギルはゴルドニア王から賜りますが周辺の地域、特にトリエア王国の治世はひどく困窮した農民がエイギルの領地に逃げ込んでいました。これを取り締まるためにさらに厳しくするトリエアの貴族たち、遂に民衆が蜂起します。
今はまだ本格的に戦う時ではないと王から止められているエイギルは国境付近に軍を布陣して待機していましたが目の前では無抵抗な民衆がトリエア軍により惨殺されていました。
蜂起した民衆のリーダー的な存在の男も妻がトリエア貴族に酷い目にあわされています。動かないエイギル達を見て不可侵条約のせいだと気づいた男は丘の上に登ってトリエア王国の指揮官を挑発します。
怒りが頂点に達した指揮官は矢を放てと命令してしまいました。
全身がハリネズミのようになりながらエイギルの方を一瞥して満足したような男、ゴルドニアの領内でありエイギルがいる柱に矢が刺さっていました。
これで目の前で民衆を殺しまくっているトリエア軍を攻める口実を得たエイギルは突撃します。
そしてボッコボコにしてトリエア王国の深い所まで攻めあがりました。それはゴルドニア王たちからみても想定外の進撃速度でエイギルが率いる軍の圧倒的な強さが現れたものでした。
以前に共闘した後の戦後交渉で首都を含む希望通りのエリアをもらうことに成功したトリエア王国の大使ベルドー伯爵はゴルドニア王を舐めてしまっていました。攻めまくるエイギル達から被った賠償を好き放題にふんだくれると思い停戦交渉の使者を買って出たのです。
しかし前回の交渉でベルドー伯爵を喜ばせたのは演技でした。ゴルドニア王はめちゃくちゃ切れ者です。日本の武将なら信長+信玄、三国志なら曹操ですかね。とにかく優秀です。器がでかい、成果主義、めちゃくちゃ腹黒くて野心家です。王国の中まで攻められまくり多大な被害を被ったにも関わらず賠償どころか一言の詫びももらえず「お互い様だから今回の事はわすれよう」と言われてしまうベルドー伯爵。周辺4か国が黙っていませんよ?と脅すかのようなことを言いますが逆に「そのときは3か国だ」と脅されてしまいます。これは私の言う通りなかったことに出来ないならトリエア王国を滅ぼすので3か国になっているということです。こわぁとなりました。
こうして逆ギレしたゴルドニア王、ただ本格的にトリエア王国を攻め滅ぼすのは時期尚早ということでエイギルの軍は退かせます。
領地を持ち王国へ続く足がかりを得たエイギルの活躍は止まりません。
続きが気になる超オススメの戦記漫画です。
■最新"15巻"の感想
エイギルが賜った領地は超辺境で周辺には山に点在する多くの部族がいました。その中のいくつかは14巻までで成敗し自軍に取り込んでいたのですが、15巻では取り込んだ部族に攻め入ろうとしている部族がいると知り助っ人に向かいました。エイギルが率い訓練された軍はめちゃくちゃ強くソッコーで山の部族を制圧します。
下の画像は山の部族の族長や首長に威厳を示すために仮装するエイギルです。
こうして取り込んだ山の部族は装備こそ貧弱ですが馬の扱いがうまく、騎射が超得意な騎馬民族です。エイギルの軍は飛躍的に強くなっていきます。
巨大化する軍、増える領民のためには物資が必要ということで本格的に付き合う商人を探していたエイギルは2巻の終盤から3巻の最初にかけて登場した「クレア」と再会します。エイギルには「シリア」と呼ばれてしますが理由はは2巻を……。
クレアはエイギルにぶっ飛ばされたあとに苦労して商会で地位を築いていました。
こうして商会との繋がりを得たエイギルですがクレアには企みがあるようです。
とにかく強いエイギル、同時に強くなっていく軍、豊かになっていく領地、ゴルドニア王達の思惑など今後が楽しみな超オススメ漫画です。
■おわりに
エイギルをゴルドニアに誘ったのは傭兵団「夜明けの翼」の団長「エイリヒ・ラッドハルデ」という男でクーデター成功の対価としてエイギルよりも上の爵位を与えられており辺境の一軍の長であるエイギルと違い中央軍を任される身分になっています。そして最もゴルドニア王の信頼が厚い男でもあります。
エイギルの野望を叶えてルーシィを迎えにいくためにはこのエイリヒ&ゴルドニア王と揉めなければなりません。
どうなるんでしょう…。
はしょらずに最後まで掘り下げて描き終えて欲しいです。
エロとグロが激しいので苦手な方は要注意ですが大丈夫な方にはオススメの漫画ですので一度試してみて頂ければと思います。