2024年9月21日に『エンドロールの後には最高の旅を』の1巻が発売されました。
レビュー評価は4.60の高評価でオススメの漫画です。
また何とも言えない(良い意味で)漫画が出てきました…
魔王討伐後から始まる物語です。同じく討伐後から始まる「葬送のフリーレン」を最初に見た時は衝撃でした。
本作も魔王討伐後から始まります。
明るいノリの作品かと思いきや……。
まだ1巻のみですが超オススメの漫画をご紹介いたします。
ネタバレを含みますので閲覧注意です。
■『エンドロールの後には最高の旅を』とは?
勇者で剣士の「アイノ」と魔導士の「イロ」は苦難の末に魔王を討伐しました。
魔王討伐のための他の全てを犠牲にして苦しい旅をしていた2人は【魔王を倒したら2人で世界中を巡って楽しい旅をしよう】と約束していました。
そして約束通り魔王討伐後に旅を始めるのですが行く先々での出来事や出会いと2人の英雄の物語を描いた漫画です。
約束通りの旅でしたが1つ大きな想定がありました。
魔王と戦闘中に勇者アイノが死んだのです。アイノは身を挺して魔王の攻撃を防ぎトドメをイロが刺しました。
そして魔王を倒してすぐにイロは前々から研究していた「蘇生術」を実行します。
見事にアイノは生き返りました。
ただしイロよりも圧倒的に大きかった体躯は見る影もなく子供の姿で…
しかも1年後は生きていられるか分からない状態で…
研究中で完璧でなかった蘇生術は不完全だったのです。
アイノとイロは魔王の呪いでアイノが子供の姿になったことにしました。
アイノは人々に大人気で姿が子供になっても行く先々で声をかけられ握手を求められ人だかりが出来て歓声が沸きます。しかしイロは罪悪感でいっぱいでした。「私の蘇生術が不完全なせいでアイノが…」と。
そして無邪気な子供達は小さくなったアイノを見て口にしてしまいます。
「魔王の呪いであんな姿になっちゃって可哀想だよなぁ」と。
それを耳にしたイロは絶望します。私のせいでアイノが…。
勇者らしい勇者の英雄アイノは全く気にせずに今を全力で楽しみますが、イロはことあるごとに自責の念にかられて悲しむのでした。
この先の旅は?2人はどうなっていくのか?
2人は【やることリスト】を元に世界中を巡り達成したらサインを書くというルールを設けています。姿の違うアイノ、時間制限がある旅、行く先々で出会う人々との交流や想い、全力で楽しむアイノと終わりがあることでどこか全力で楽しめないイロ…。
設定から長く続く漫画ではないかもしれませんが哀しく心が温まる超オススメ漫画です。
■最新"1巻"の感想
最初は大きなドラゴン像です。
しかし実際に見に来たところにあったのは小型の冷蔵庫ほどの像でした。
納得のいかないイロは【やることリスト】へのサインを渋ります。
ちかくに住むおばあさんと知り合い食事を頂くことに。おばあさんの亡くなった旦那さんはドラゴン像の守人だったとのこと。
大嵐から像を守ったアイノ、イロ、おばあさんの目の前に現れたには大きなドラゴンの群れ「大ドラゴンの行進」でした。数年に1度大ドラゴンの群れが大地を清めながら大移動をするのですが、ドラゴン像は大ドラゴンたちの大移動の目印だったのです。
幻想的な光景に目を奪われます。そして【やることリスト】に達成のサインをするのでした。
次は香り高くジューシーな「雪鹿肉」を食べに来ました。
しかし獣害で出せる雪鹿肉はなく「来年来て欲しい」と言われてしまいます。
イロは焦りました。来年は来れるか分からないからです。
そんな時に黒雪鹿の群れが村を襲ってきました。
2人は群れのボスを倒して追い返します。そして雪鹿肉の代わりに黒雪鹿を食べることにしました。黒雪鹿の肉は固くそれほど美味しくはありませんでしたが幸せそうに食べるアイノをみてイロも笑顔になります。
イロはとにかくアイノのことが大好きなのですが自分のせいで不完全な復活となり本来の姿でない上に短命にしてしまったことでとにかく自分を責めています。
一方、イロの背中に向けて花をかざしながらお礼を言うアイノ、アイノもイロのことが好きで蘇生させてくれた上に一緒に旅が出来ていることに幸せを感じて感謝しているのでした。
次は言葉が録音できる「もち粘土」がとれる場所にやって来ました。採掘場には見張り番がおりフォローをしてくれます。
採掘したもち粘土に気恥ずかしさから離れた場所で録音をする2人、2人ともお互いに対する愛情を録音していました。
そうして2人は次の目的地に向かいます。
基本的にはゆるく進みますが感情が忙しいですね。
設定から感動しやすい内容です。
最初は「葬送のフリーレン」のような感じか?と思いながら読み始めましたが、似たところはありつつ全くの別物で一生懸命なイロと勇者らしく誠実で明るいアイノ、嫌なやつも出てきません。
アニメ化されたら美麗な物語で更にハネるだろうなぁと思います。
超オススメです。
■おわりに
1巻しか出ていませんが面白かったので『エンドロールの後には最高の旅を』をご紹介させていただきました。
気になった方がいらっしゃれば読んでみてもらえると嬉しく思います。