超オススメ漫画『陸奥圓明流外伝 修羅の刻』をご紹介しまくりたいと思います。
2024年7月6日にブログを再開して本記事でちょうど100記事となりました。100記事目は特に好きな漫画にしたいなと思っていたのですが本作『修羅の刻』となりました。
本作は本編「修羅の門」(31巻完結)、「修羅の門 第弐門」(18巻完結)の外伝です。本編は完結していますがコチラは未完で現在は22巻まで発売されています。
本編の「修羅の門」は千年間負けたことがない古武術の継承者が現代のあらゆる格闘家と闘って勝ち続ける格闘漫画です。そして本記事でご紹介する『修羅の刻』は「修羅の門」の主人公のご先祖様たちがそれぞれの時代で【その刻】を代表する英雄たちと関わって闘ったり助けたりするという物語です。
これがめちゃくちゃ面白い!初めて読んだのは小学5年生の時でした。元々「修羅の門」も呼んでいたので陸奥圓明流は知っていたのですが、1巻の第1話からグイグイ惹き込まれました。
そんな『陸奥圓明流外伝 修羅の刻』を1巻~最新の22巻までご紹介していきます。
ネタバレを含みますので閲覧注意です。
■『陸奥圓明流外伝 修羅の刻』とは?
千年不敗の陸奥圓明流継承者や関係者が時代を代表する英雄たちと出会い、闘ったり助けたりしていく物語です。1巻は1990年2月17日に発売されています。
上記の通り、単行本も同時進行で発売されています。
本編の「修羅の門」と外伝の『修羅の刻』は当然ですが密接に関わっています。
それが最も大きく現れたのは次の【修羅の刻 巻之四 雷の章】と【修羅の門 第三部】ですね。ここは後述いたします。それから【修羅の刻 巻之十六 現の章】で出て来る本編の主人公「陸奥九十九」(むつつくも)の両親関連の回と【修羅の門 第四部】の続きで出て来る「ケンシン マエダ」関連の部分です。
【修羅の刻 巻之四 雷の章】についてはコチラでもご紹介しています。
また『修羅の刻』の中でも○巻で登場した陸奥が○巻では隠居していたり、父になっていたり、子供だった登場人物が大人になっていたり等と思わず「ニヤリ」としてしまうシーンがあります。
下記は宮本武蔵の弟子「宮本伊織」の子供時代と大人になった姿です。
歴史好きなのでそもそも歴史の偉人が出て来る作品は好きなのですが、最強の古武術と戦国時代の相性は抜群で面白いです。
オススメの漫画です。
以下からは巻ごと、章ごとに超ネタバレです。苦手な方はご注意ください。
■物語のご紹介と各章の見どころ
ここからは巻ごと、章ごとに内容をご紹介していきます。
①1巻【陸奥八雲】(むつやくも)の章
記念すべき1巻に登場するのは陸奥八雲です。八雲は剣術道場の面々や裏柳生の手練れ、そして「宮本武蔵」と仕合います。
茶屋で食事をしている時に宮本武蔵と邂逅して「儂と仕合え」と言われますが、ニコニコしながら躱します。
そして名乗り合う2人
お家騒動で命を狙われている詩織から用心棒を頼まれた武蔵は八雲の方が役に立つと言います。そして八雲を屋敷に連れて帰りますがホワホワして役に立ちそうにありません。ある日詩織はそっと近づいて後ろから打撃を与えます。すると普通にあたってしまいました…。絶望する詩織と爺やです。
男装して若君のふりをしていた詩織を女の子と見抜いた八雲、詩織は動揺して川に水浴びに行きますがそこを刺客に囲まれます。用心棒なので来たという八雲に逃げるように言いますが瞬殺する八雲でした。
それを見ていた刺客側の忍びが「陸奥…」とつぶやきます。
忍びは陸奥が千年不敗で敵対してはならないと知っていたようです。
陸奥のトレードマークである短刀を放って無手になったのを見て確信する忍び、「いこうか」という台詞もこの時代から変わりませんね。
そして本章のクライマックスであるVS宮本武蔵です。
歴史好きな私はこの1、2巻に衝撃を受けました。4巻の雷や11巻以降の虎彦と狛彦も繰り返し読みましたが回数だけで言えばこの1、2巻が最も多く読んでいますね。
②2巻~3巻【陸奥出海】(むついずみ)の章 風雲幕末編
最も人気がある章らしいです。
幕末は人気がありますね。
この章では坂本龍馬、沖田総司、土方歳三というザ幕末の3人と闘います。
1人目は坂本竜馬です。闘いのあとは無二の親友となりました。例の有名な写真も一緒に撮るなどして親交を深めますが竜馬は維新へ突き進み…
2人目の沖田総司とは2度闘いますがこちらは2回目です。
3人目は土方歳三です。幕府軍の残党として北で孤軍奮闘している土方の元に沖田の遺言を届けに来た陸奥出海VS土方です。
土方は陸奥との闘いの後に薩長軍に1人で突撃します。新選組の隊服を着た土方が名乗りを上げた後の独り駆けは胸熱シーンでした。
歴史好きではありますがそれほど幕末に興味がない私はシリーズを通してお気に入りな話の上位に本章が入るわけではありませんが、とにかく土方はカッコ良かったです。
2024年9月時点で発売されている『修羅の刻』の中で最もお気に入りの章が本章です。
陸奥であることに興味がなく、また無手で闘うことも避けていた雷、陸奥は兄の出海が継承したため陸奥ではなくただの雷です。ボーっと適当に生きる中で小舟に乗っていたら漂流してアメリカ大陸に着いてしまった雷。原住民に食べ物をもらったことで恩を感じます。そして原住民を追い出そうとする者達と闘うのでした。
1人目はワイアット・アープです。
2人目はベン・トンプスンです。ニルチッイを攫ったベン一味にブチ切れた雷はもろとも倒していきます。
集落に戻ると銃を持った軍勢が迫ってきているという状況に…
原住民の主な武器は弓矢と斧です。
ここでニルチッイを救うために闘ったことで自分が陸奥であることを思い出したという雷は自分が突っ込んで行くからその隙に全員で逃げろと言います。
そして銃を持った軍勢に特攻して指揮官を倒しますが全身をハチの巣にされて、ニルチッイに「死ぬなよ」と言って絶命します。
この時の雷の言葉を律儀に守り生き続けているニルチッイは部族の中で最長老となっても生きていました。そして本編の陸奥九十九がアメリカにやってきたと知り、雷に受けた恩を今度はこちらが返す番だと言って部族最強の戦士を九十九の元へ送り出すのでした。
本編の21巻ではアメリカ編でやりたいことを終えた陸奥九十九が自分の先祖の言葉を守って生き続けている人がいると知り集落にやってきます。
そしてニルチッイに声をかけます。
ニルチッイはとうに100歳を余裕で超えており目もみえず雷の形見である短刀を握りしめて佇む日々でしたが九十九に雷と同じものを感じたようです。
九十九に抱き着いたニルチッイは短刀を落としそのまま満足したように亡くなります。雷からニルチッイへと渡っていた陸奥の短刀を九十九に持つように言う「ジルコォー・マッイイツォ」でしたが九十九はニルチッイの暮石に短刀を突き刺して「この短刀を持つ資格があるのは彼女だけだ」と言い次の地へ向かいます。
本編、外伝含めて全ての回の中でこの「修羅の刻 4巻」と4巻に絡む「修羅の門 21巻」の一連の回が最も感動しました。
この4巻では目次の「陸奥雷」の陸奥の表記が灰色になっています。これは継承者ではないという意味のようです。以降、継承者ではない者もしくは継承前の場合は目次の姓が灰色となっています。
5巻は陸奥圓で女性です。
しかしこの圓は偽物で正体は真田信繫の娘であり、猿飛佐助に育てられました。そして寛永御前試合で将軍に謁見するチャンスに徳川家光を殺して真田の恨みを晴らそうとしていたのです。そんなことしたら兄がやばいと思いますが…
本物の陸奥は陸奥天斗でこの天斗は1巻の陸奥である八雲の息子です。恐らく母は詩織でしょう。
圓が柳生十兵衛に勝てずにピンチになりますが佐助が命がけで救いました。
そして本章のクライマックスは陸奥天斗VS柳生十兵衛です。紙面からピリピリした雰囲気を醸し出すのは流石ですね。さすが陸奥と十兵衛、そして川原先生。
シリーズ最長の4巻に渡って描かれている陸奥と源義経の物語です。
弁慶との闘い以外は義経を所々で手助けするという役回りで、義経の悲願がなったら弁慶と再戦するという約束でした。なお陸奥の傍らを通り過ぎているのは妹の静で後に静御前となります。
この源義経の章では義経が瞳を見た相手の本質を見抜くという設定がされていますが、やっとの思いで兄である頼朝に会えた義経は涙で頼朝の瞳が見れませんでした。
頼朝の策略で窮地に追い込まれた義経、義経を守るために弁慶は義経と静御前がいる屋敷の門を守って立ったまま絶命します。
弁慶がいない世に未練がない&義経を逃がすためには代わりの首がいるということで陸奥鬼一は自ら首を刎ねるのでした。
陸奥鬼一はシリーズの中でも屈指の陸奥らしい陸奥で修羅という名に相応しく最後までカッコ良かったですし、義経も好きな英雄ではあるのですが源平はとにかく悲しいので余り回数を見る気にはなりません…
というかどの国のどの時代の権力者でもですが、建国の功労者に報いず排除する奴は嫌いですね…
なお前述のとおり鬼一の妹が静であり静御前となります。義経と静御前は一緒になるのでした。陸奥の中には6巻で真田信繁こと幸村、本章で義経の血が入るのですね。
また巻末では作者の川原正敏先生が次のように述べています。
「義経=チンギス・ハーン説というのがあり本章でその説を取り入れるかと頭をよぎったがやめた」というものです。理由は「豊臣秀吉が外国人などと言われたら不快であり、チンギス・ハーン=日本人という考え方はモンゴルの人たちに失礼だから」というものでした。私も同意見ですね。
悲劇の死を遂げた義経が生きていて欲しいという想いはありますが、それが他国の大英雄となれば話は別だと思います。もしかしたら生きていて海を渡りチンギス・ハーンに協力くらいはしたかもしれませんが、チンギス・ハーンであることは絶対にないですしね。
織田信長が好きな私は『修羅の刻』で4巻のアメリカ西部編と11巻~13巻&13巻裏の織田信長編の2つの回が最もお気に入りです。
後の母衣衆たちと河原で相撲をとっていた若き信長の元に陸奥がやってきます。
そして母衣衆を蹴散らし信長も倒します。この陸奥に可能性を感じた信長は仕えろと言いますが断られます。そして助力はしてやると言われるのでした。
なお陸奥は信長たちに食事を持ってきていた女性が持つ「にぎり飯」を賭けて相撲をとり勝利しますが信長は女性ごと陸奥にやると言います。陸奥との縁が欲しかったのです。この女性は信長の妹で名は「琥珀」と言いました。
そして時は流れ信長序盤の最大の聴き、今川義元の上洛に伴う征西です。
ここで敦盛を舞い城で戦略を練る信長の元に双子の男の子がやってきます。
「信長来い、敵はおけはざま」
勘の良い信長はこれを陸奥辰巳の合力と受け取り急ぎ出陣します。
一方父陸奥の辰巳は小高い山の上に陣取る今川義元を麓においやって信長に合力します。
妹の琥珀は双子を産んだ後に病で亡くなったとのこと。双子は琥珀の名前をとり、「虎彦」と「狛彦」と名付けられました。それを聴いた信長は琥珀のためにも天下をとると言って襖に「天下布武」を刻みました。
⑧12巻~13巻【虎彦と狛彦】(とらひことこまひこ)の章 織田信長編
時は流れて陸奥辰巳→虎彦&狛彦に主人公が移ります。まだ陸奥を継承していないためただの虎彦と狛彦です。
虎彦と狛彦は信長が困っているタイミングでどこからともなく現れて助力します。
まずは浅井の裏切りにより撤退戦を余儀なくされた金ケ崎の退き口です。史実では決定的な手柄が欲しい秀吉が殿(しんがり)を買って出ますが、ここに虎彦と狛彦が助っ人に現れるのでした。
そして信長を最も苦しめた本願寺勢、その本願寺の中にあって雑賀衆を率いて信長と戦った雑賀孫一です。雑賀孫一=鈴木重秀が本章の陸奥のターゲットとなります。
そしてここ双子の意見が分かれました。虎彦は信長よりの意見、狛彦は孫一よりの意見を言うのでした。
そしてここから双子は少しずつ行動を別にしていきます。
2人とも信長が大好きでしたが信長のためなら何でもしてあげたいという虎彦と陸奥は強者としか闘わないという狛彦で意見が分かれたのです。
狛彦は先の孫市にターゲットを絞ります。
そして虎彦は信長のために暗躍し武田信玄、上杉謙信を暗殺していくのでした。
しかしこれに陸奥らしくないことをさせてしまったと涙をみせる信長、幼い頃から2人を見ていた信長も2人のことを大事に想っていたのでした。
一方、狛彦は孫市と対峙します。
1回目は勝利しますが、娘の発砲を受けたことと信長の行動に違和感を感じてモチベーションが貯めてない狛彦は命をとらずに去ります。その代わり信長が覇道をすすめるために必要な2年は大人しくしておいてくれと言います。
そして2回目の対峙です。この闘いで狛彦は孫市を倒しました。
しかしその後、本願寺に長年煮え湯を飲まされ続けた信長は孫市の首を市中に晒してしまいます。これに狛彦が激怒して完全に信長から離れてしまうのでした。狛彦の傍らには孫市の娘がいました。
そして本能寺です。何かを察していた虎彦は信長を救うために奔走し明智光秀を亡き者にしようとしますがここで虎彦の前に立ちはだかったのは狛彦でした。
虎彦はそれどころではなかったのですが狛彦は陸奥の継承者を決めようと言います。
勝ったのは狛彦でした。その後孫市の娘により信長は討たれ火と共に本能寺の中に消えていきます。虎彦が気が付いた時には全てが終わっていたのでした。
⑨13巻"裏"【虎彦と狛彦】(とらひことこまひこ)の章 織田信長編
13巻は2冊同時発売で13巻「裏」というのものがあります。
信長と虎彦派な私はこちらが好みです。内容はほぼ同じですが終盤が異なっています。
狛彦に負けたあと気が付いた虎彦は信長の元に駆け寄ります。信長は満ち足りた顔で亡くなっていましたが間に合わなかった虎彦は泣きながら信長を抱えて安土に向かいます。信長から安土は母である琥珀の墓のようなものと聴かされていました。
しかしそこには謀反人の光秀が入城していました。
虎彦は信長が好んだ敦盛を舞いながら光秀の元へ。
信長の仇を討ちます。
そして安土城の焼け跡に信長を埋葬していると父である陸奥辰巳がやってきました。
ここで不破虎彦が誕生します。こうして陸奥VS不破の因縁が始まったのでした。
信長好きなのでこの11巻~13巻裏までは見応えがあったのですが、最終ページの「不破・・・・というのはどうじゃ」でここで不破かーーー!!となりました。
章ごとに読み切りなので1巻、2巻、4巻、11巻~13巻だけでもオススメですね。
一気に時間が進みます。
14巻は西郷四郎が前田光世に昔話を聴きせるスタイルで物語が進みます。
そして若き日の西郷四郎の道場に来たのは幼き天兵と父である陸奥出海でした。
15巻は陸奥左近です。伝説の相撲取り雷電為右衛門がターゲットです。
しかし相撲界を成長させるという師匠の想いや雷電自体のトラウマから左近は最後まで闘えませんでした。
そして時代が進み陸奥は左近の娘の陸奥葉月となっています。しかしこの葉月は自分で「自分は弱いから陸奥ではない、迅いだけで力がない」と言います。
そして連れてきたのが本当の陸奥であり息子の「陸奥兵衛」です。
こうして左近と果たせなかった立ち合いを孫の陸奥兵衛と果たします。
伝説の相撲取りらしく膝をつくことなく絶命した雷電を葉月が背負って自宅に送り届けます。
闘いではなく修羅の陸奥としての気合を女性の陸奥にみせてもらった回でした。
しかし旦那さんはだれでしょうね…。
⑫16巻~17巻【不破現】(ふわうつつ)の章 昭和編
不破の謎、本編の主人公である陸奥九十九へと繋がる回です。
本編で出て来る陸奥真玄は仙人のような風貌でしたがここでの真玄は若いですね。
ひょんなことで知り合った不破現とマエダケンシンが立ち会うことになります。
ちなみに現は不破の継承者でありません。よって目次の不破は灰色です。
明確にどちらが勝ったかは分かりませんがマエダケンシンは去ろうとします。
そして後の陸奥九十九の母である陸奥静流(継承者ではない)に物騒なことを言います。
静流はマエダケンシンに惹かれていたようですが、現と結ばれました。
そうして生まれたのが冬弥と九十九です。
冬弥が産まれて九十九が産まれる前、静流は次に産まれる子が圓明流史上最強になると予感します。
この回は本編に繋がるもので楽しめた回でした。
⑬18巻【陸奥狛彦】(むつこまひこ)の章 東国無双編
そしてグーンと時代が戻って戦国です。13巻で双子対決を制した陸奥狛彦の章です。
ターゲットは本多忠勝です。
若い時に立ち会いますが忠勝は家康に仕える身で命がけの闘いは出来ませんでした。
そのため2人とも引退してから再開し立ち会うことになったのでした。
⑭19巻【不破虎彦】(ふわとらひこ)の章 西国無双編
ところ変わってこちらは西日本、不破虎彦です。信長を失い不破となった虎彦は常に影があるような雰囲気となっています。
この章では立花宗茂がターゲットですが誾千代とも立ち会います。
立花宗茂は高橋紹運という名将の息子でありながら九州を代表する名将鬼道雪こと立花道雪の養子となった武将です。統虎→鎮虎→宗虎→正成→親成→政高→尚政→俊正→経正→信正→宗茂と改名しまくっています。
異名は西国無双、鬼将軍、武神、飛将軍、常勝将軍ととんでもないこのばかり。豊臣秀吉も徳川家康も西国無双と褒め称えました。
不破が闇だから18巻の狛彦の巻の表紙より19巻の虎彦の巻の表紙は暗く、常に影を帯びている感じでした。信長&虎彦派としては寂しいですね。
2024年9月現在で最も新しい物語は酒吞童子がターゲットです。
酒吞童子と立ち会います。
知っている名もチラホラ出て来るものの戦国時代ほどではなく、19巻までよりは入り込めませんでした。
■陸奥の系譜
2024年9月時点で判明している歴代の陸奥を時系列で並べてみました。
②陸奥鬼一(むつきいち)
武蔵坊弁慶と闘います。妹に静は後に静御前として源義経の間に虎若を授かりました。
この虎若は後の「陸奥虎一」として陸奥を継ぎます。
③陸奥虎一(むつこいち)
義経と静御前の間に生まれた子で陸奥鬼一の遺言により祖父によって技を教えられました。
④陸奥辰巳(むつたつみ)
織田信長の妹「琥珀」(こはく)を娶り、陸奥の双子である虎彦と狛彦を育てました。
桶狭間の戦いにおける最大の功労者です。
⑤陸奥狛彦(むつこまひこ)
双子の虎彦と本能寺で立ち会って勝利し陸奥を継ぎます。狛彦は雑賀孫一と闘います。また金ケ崎の退き口でも虎彦と一緒に活躍します。虎彦は武田信玄、上杉謙信の退場に関わっています。そして狛彦との陸奥継承を賭けた闘いに敗れた虎彦は父「辰巳」から不破の姓を授かります。これにより陸奥と不破の因縁が始まりました。私は個人的にこの虎彦が歴代で一番好きですね。虎彦>雷>鬼一>天斗>八雲の順で好きです。1位と2位は陸奥ではないですが……。
⑥陸奥八雲(むつやくも)
狛彦の息子です。宮本武蔵と闘います。記念すべき1巻の主人公です。
⑦陸奥天斗(むつたかと)
八雲の息子です。柳生十兵衛と闘います。真田信繁の娘である真田圓を嫁にしたようです。
⑧陸奥左近(むつさこん)
雷電為衛門と闘いますが途中で中断します。そして雷電の師匠で左近と同い年の谷風梶之助と闘いますがわざと土俵から出て負けます。左近は雷電と再戦することなくこの世を去りました。
⑨陸奥葉月(むつはづき)
左近の娘です。スピードは父の左近よりあるもののパワーは大きく劣る葉月は自らを陸奥ではないと言います。そして雷電に20年の時間をくれと言うのでした。
⑩陸奥兵衛(むつひょうえ)
葉月の息子です。葉月いわくスピードもパワーも父の左近以上との評で雷電と闘います。葉月は闘いに立ち合い、その後に雷電を背負って自宅まで送ります。
⑪陸奥出海(むついずみ)
坂本龍馬、沖田総司、土方歳三と幕末を代表する英雄と闘います。
歴代陸奥の中で最も感情を露わにした陸奥でした。またアメリカ西部編の雷(あずま)の兄でもあります。
⑫陸奥天兵(むつてんぺい)
出海の息子です。西郷四郎と闘います。
⑬陸奥真玄(むつしんげん)
本編「修羅の門」の主人公である陸奥九十九の祖父です。
まだまだ出てきていない時代がありますので楽しみですね。5000年不敗とかにして雷みたいに海を渡って孫武や始皇帝、三国志の時代にも絡ませて欲しかったなと思いますけどね。1000年不敗なら900年前後が最古ですかね?①に記載の陸奥庚の時代は995年なのでその前の陸奥は1人か2人か。日本武尊との絡みも見たかったですが。
もしくは1000年不敗も1200年なのか1500年不敗なのか1900年不敗か分からないのでもっと昔の時代も出て来るか?不敗になる前、無空波を会得する前の話が出て来るか?
川原先生の作品はほぼ全て持っていますが、やはり『修羅の刻』が一番面白いです。
■おわりに
22巻の巻末には2025年初春に「安倍晴明」編が連載開始予定と記載されています。安倍晴明と闘うのか?陰陽師だけでなく武術にも優れていたという設定か?もしくは安倍晴明が使役する式神と闘うのか?
『修羅の刻』は超絶好きな漫画ですがやはり現代付近より戦国時代編の方が好きですね。歴史上の偉人と関わるのはワクワクしますし「史実のその部分に陸奥を絡ませるの?さすが川原先生<(_ _)>」などと思ってしまいます。
バリバリのifですが歴史も学びながら楽しめる『陸奥圓明流外伝 修羅の刻』は小学生の時から読んでいる超オススメの漫画です。
小学校6年生か中学校1年生の時に布団で無空波を練習していた時期がありますが当然ながらできませんでした…。私以外にも読者で練習したことがある人はいるはず。
超絶オススメの良作なので、気になって頂いた方がいたら読んでみてもらえると嬉しく思います。