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新たな女帝の登場と目まぐるしく入れ替わるヒト・モノ・コト、そして『新世界へ』

 

『【後編】傲慢で周囲の意見に耳を傾けず自己欲求を満たす事しか考えない人の栄華は終わる』の続きです。

 

本記事は【 傲慢で周囲の意見に耳を傾けず自己欲求を満たす事しか考えない人の栄華は終わる】新たな女帝の登場と目まぐるしく入れ替わるヒト・モノ・コト、そして『新世界へ』です。


『⑳【栄華の終焉】』で遂に15年の長きにわたり君臨し続けた女帝は会社を去りました。

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【前編】と【中編】はコチラです。

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このあとは女帝が居ない期間の話になるのですが引き続きハプニングが起こり続けます。お金、保身、暗躍、粛清、事故と続き私やチームメンバー、社内はしばらくバタバタしました。落ち着いたのは2017年の初め頃です。


内容も女帝に関わることがあるため【後編】の続きで『続 栄華が終わる時』としています。

 

本記事が本当の最終章になります。

 

なお実際に合ったこと、思ったこと、その時の感情、今思うことをそのまま書いているため不快に感じる部分があるかもしれません。しかしそれを言うほど長く辛い日々だったのです。その辺は何卒ご容赦ください。


強めの言葉や不快な表現が苦手な方は閲覧注意でございます。

 

 

㉑【女帝の居ない世界】

女帝追放の対価として専務は社長に、部長執行役員は常務取締役飛び級昇進しました。なおオーナー兼会長はオーナーに、社長は会長になってます。この専務と部長の昇進は入社前に約束していたものでした。

 

私は常務就任祝いを元部長執行役員と2人で開きました。

 

これは元専務と元部長と私の3人とオーナーしか知らないことですが実は私にも昇給昇進のお話を頂いていました。

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しかし私はお断りしました。

 

これを受けてしまうとお金のために女帝を追い出したみたいにな感じになり嫌だったのです。当時は全く打算なしでしたが元専務はともかく元部長はこの断ったことで私をさらに高く評価しなおしたと後に聴きました。

 

そして新人事が発表されました。

経理の責任者、システムの責任者、そして元部長が常務になったことで営業の社員の3人が事業部長、部長、課長にそれぞれ昇進したのです。

 

経理の責任者は業務上必要な多くの資格を持ち仕事は完璧にこなすものの、いつもすっぴんでボサボサの髪、服装もファストファッションメインで無頓着なイメージでした。しかし女帝がいなくなるとスーツスカートやパンツスーツ、そして毎日メイクもバッチリとなりました。

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整形したわけでもないのに誰か分からなくなるほどの変わり様です。

髪型で顔を隠し姿勢も暗い感じで目立たない感じでしたが180度変わりました。

理由を聴くと「女帝は自分以外で目立つ女性を許さなかったでしょ?だからとにかく地味にネガティブにを心がけてたのよ」と言われました。口調まで変わっていてびっくりした記憶があります。こんな所でも闘っていた人がいるとは…と思いました。それはもう漫画みたいな変わり様でした。

 

またA社員はこの時期に辞めてしまいました。
能力が高い人ですが当時の経営が求めていた部分は余り得意ではなかったのです。そして能力が高いために転職は容易に決まったのでした。


ちなみに別記事の「1on1って難しいですね」に出てくる部長はこのA社員です。

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新体制となったことで色々と新たな取り組みやイベントが始まった時期でもあります。

・職種ごとのスキルアップレーニン

・外部研修、外部トレーニング受講

・ボーナス制度の改定(より成果に連動させつつ増額)

・全社合同報告会

・外国語トレーニング(英語、ドイツ語、中国語)

・花見

 

中でも「全社合同報告会」は苦労しました。

なぜならば女帝は自分がチヤホヤされたい、クレジットカードのポイントを貯めたい、いつも使っているホテルのステータスを上げたいという私利私欲による会社の経費&女帝の個人カードで支払いをしていたのです。

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ところが我々は本来クライアント側なので報告会=委託先は自腹で交通費宿泊費を出さなければなりません。しかも各社2名~3名の責任者とエース級の人員を一気に呼ぶのです。調整にとてつもない労力を使いました。

 

なお「花見」の1か月ほど前に入社した新人は新たな色を持つファンタジスタでした。

この時の彼についてはいつか別途ご紹介したいと思います。

 

昼過ぎに女帝が会社を去ってからすぐさまチームミーティングを開き一斉に関係各社へ伝達します。電話で口頭の説明も入れてバタバタしながら希望に満ち溢れ高揚した感じでした。

 

委託先はというと女帝への忖度のために飾っていた女帝からの下賜品、似顔絵、専用のデスクを一斉に片付けてお祭り騒ぎ、ごく一部の女帝の悪行を知らず迷惑も被っていない人たちは寂しさを覚えたようですが大半はカーニバルのようなテンションとなっていました。

 

 

㉒【新体制の影響】

女帝追放以降は委託先とのコミュニケーションで度々苦労することになります。それは長年に渡り女帝がお金をばら撒いていたからです。

 

女帝としては完全に自分のためだったのですが、委託先には先述した通り女帝と関わることで職位が上がりまくった人間が多くいたことも影響しました。

その人たちからすると新体制には何の義理もなく、今まで払ってもらっていたものを急に自分たちで払えと言われても社内承認が下りなかったのです。感情的な反発もあったでしょう。これは報告会だけでなくさまざまな面で影響しました。

女帝が自分を正当化するために委託先の知己に連絡をしまくり関係性の悪化を狙ったというのもあると思います。

 

一方、私の会社の新経営陣も全く引きません。

 

成果を上げる何倍もこの辺の調整は苦労しました。

社内はそれが当然という雰囲気だったので調整完了で可という感じでしたが、私にしてみれば他の誰にも出来ない超高難度の交渉で超優だろ!!と思っていました。

 

すべての取引先が一斉に一揆をおこしたような状況でした。


難しい調整を強いられている中で新社長(元専務)と新常務(元部長)は金払いの面だけでなく態度や言動も委託先を逆撫することが多くフォローに奔走するハメになりました。2人とも新卒から営業畑&オールドスタイルな手法なのでクライアント=神様と考えており、かつ「お前らは女帝からこれまでウチの金をもらいまくってたんだろ?」というようなスタンスで接することがチラホラあり高圧的だったのです。

 

一方、私が元委託先の人間ということを置いておいても2011年3月の震災以降、労基や働き方改革、○○ハラ撲滅などの影響から業界全体でクライアント絶対有利という考え方は影を潜めていました。なんなら親会社が超大企業に代わったことで潤っており委託先有利という勢いです。

 

そんな中で委託先の上層部が恩義を感じている女帝を追放→これまで払っていたお金を払わない→しかもハードルは上げる→さらに高圧的に接するという状況のフォローは大変過ぎました。

 

前述の報告会に関しては、これまで支払いが0円だったところを1社あたり15万~30円以上(距離による)を追加で払えというようなものでした。しかも「うちからは社長も常務も参加するんだから当然委託先は社長も来るよね?」等と言ってくるのです。

 

クライアントとはいえ会社の規模が違い過ぎます。しかもカットオーバーや盛大なパーティーならまだしも業務報告の報告会&1日中拘束されるような会に10倍以上の規模の会社の社長が来るわけがありません。ここは何とか取締役を1名ずつ呼ぶことで納得してもらいました。それでも鬼のように大変でした。社内外から嫌味は言われましたが……。

 

このようなカオスの中での調整や売り上げの維持向上は死にそうでした……。

しかもA社員がいなくなり、この辺りはチームメンバーもできる人間がいなかったので孤軍奮闘できつかったです……。

 

本当に頑張ったし本当に誰も認めてくれなかったけど大変でした……。

 

 

㉔粛清と採用

出典:明の洪武帝

 

この時期は女帝時代からいた古参の社員が複数退職しました。

全体の20%ほどの社員が去ったのです。

 

前述したA社員は能力が高く色々と思う所もあり自ら出ていきましたが、中には私やA社員のように日常的な大迷惑を女帝から被っていない社員も多数おり「ハードルが上がったり、資格取得をしないといけなくなったりで女帝時代の方が良かった」という社員もいたのです。

 

また職務要件を著しく満たしていない社員もいました。

この人たちについてやむを得なかったと思っています。

 

女帝は自分が興味のある分野以外は無関心でした。

よって普段関わらない事務系、管理系、システム系の部署の中には全く働かない人や著しく必要な要件を満たしていない社員がいたのです。例えばSEなのにプログラミング知識が皆無、事務なのにExcel苦手など…。

 

そして減った分と新体制のミッション達成に必要な人員確保のための「採用」です。

これも混乱が起きました。

 

私も人の事を言えませんが元専務と元部長(※以降は社長と常務)は採用が得意ではありませんでした。

 

特に社長は高給であればデキる人間が来ると信じて疑わずお金に釣られた中身が0の人間がやってくるのです。

出典:株式会社スタジアム「インタビューメーカー」※写真はイメージです

社長としては高給でデキる可能性が高い人材を雇い、高給だからミスが起きても本人の100%責に出来るし、成果が出せないなら切れば良いと思っていたのです。

 

しかし我々下の人間は大迷惑です。

教えないといけないし、協力しないといけないし、フォローしないといけないし、辞めたら穴を埋めないといけないのですから。

 

ドイツの軍人ゼークトが唱えた組織論があります。

ヨハネス・フリードリヒ・レオポルト・フォン・ゼークト

 

人をタイプ毎に分けておりそれは次の4つです。


①有能な働き者=利口で勤勉
②有能な怠け者=利口で怠惰
③無能な働き者=愚鈍で勤勉
④無能な怠け者=愚鈍で怠惰

①が良いのは分かるとして、②は有能なのに怠け者なら性根を鍛えないとでは?ではなくこのタイプは自分が怠けるために人を上手く使うので指揮官に向いていると言っています。そして④はどうにもならないですが死地に向かわせたり駒としては使えるのである意味有用であると言っています。ひどい話ですが…。

 

そしてゼークトは③を許すなと言っています。

③は組織に多大な不利益を被らせ結果的に大量の死者を出す可能性があり、間違ったことを言ったりやったりするので有害でしかないと言っています。とは言えこれは軍における組織論で、現代の仕事や会社に置き換えると④に対しても死地などないので問題ですね。

 

また③については非常に厄介です。私自身も振り回された経験や見抜けなかったことが何度かあります。まず③の多くは自身をハイパフォーマーであると思っています。少なくとも無能だとは思っていません。ゆえに人に教わったり改善したりがありません。また上位の役職者や外から見たときには働き者に見えてしまうのです。そしてミスマネジメントで重要な仕事を任せたり信用したりします。すると大きなミスを犯してその都度周囲が大迷惑を被ります。

 

更にこのタイプはプライドが高く自分の非を認めません。よってフォローしてくれたメンバーにお詫びやお礼はありません。上位の役職者への対応はそつなくこなすので継続して居座ってしまうのです。

 

長くなりましたが、これ以降は定期的に③と④のタイプを採用してしまいます。

 

 

㉕【嵐の3人組】


新社長(元専務)は女帝追放から1か月も経たない内に女帝の代わりとしてオペレーションやマーケティングを統括する責任者で私の上司となる人をヘッドハンターを使って連れてきました。

 

実は少し前に常務から聴いていました。社長や常務と同じヘッドハンター経由で食事にも行っ来たらしいのです。常務はべた褒めしていました。私は懐疑的でしたが否定しても意味がないので「そうなんですか、なるほど」とひたすら相槌を打つに終始しました。


やって来たのは女帝と同年代の女性です。新専務取締役です。

誰もが知る世界的な有名企業で管理職を務めてきた方で実績も豊富、業界経験も長い方でした。私は知りませんでしたが業界では女帝とよく比較されていたらしく冗談交じりで「あっちが黒で私は白だって〜、比べられるのも嫌だけどね~」と言っていました。まぁ客観的にみると真っ黒と灰色くらいの感じですが…

 

旧女帝同様に新女帝も委託先に名前が売れている有名人でした。良くも悪くもです。

 

この新しい上司はパワハラはありますが弱めでセクハラは皆無、見た目は美形ですが背が高い上に男性っぽい服装が多く態度や口調も荒目でした。それは自身のコンプレックスの裏返しで努めて自分を大きく見せようとしていたのです。(コンプレックスは割愛します)

 

しかし私はその辺への耐性が強いため特に苦にはならず、コミュニケーション面では笑いのツボが合い食事などは楽しく過ごす事が出来たのです。たまに出るコンプレックスから来る不快な言動も女帝に比べると我慢できるレベルでした。

気遣いが出来る人で移動時はあえて席を話して「ゆっくりしたいでしょ?」とか一緒に出張した際も食事は一緒にとりますが早めに解散し「自由にしたいでしょ?残った仕事とかやりたいことしたいでしょ?」と言ってくれる方でした。

また私が得意ではない見せ方、見られ方への対処、プレゼンテーション面で学ぶことが多くありました。

 

ただ2つストレスに感じることがありました。

①女帝と同じで思い込みが激しく自分が理解したことについては他者の意見を全く聴かなかったのです。それは大きいものから小さいものまでありました。

くだらないですが辞めたA社員について「A社員は女帝と付き合っていたの知ってるよ。うよくやるわよね~」と言っていて私が「いやいや違いますよ。A社員さんは他でずっと彼女がいますよ。めちゃくちゃ若い子が」と言っても私は分かっている、あんたはA社員に騙されている、本当のことを知らないだけというばかりで全く聴かないのです。A社員はその後に彼女と結婚しています。

またとある委託先の管理職について「彼はめちゃくちゃできる。超優秀。私に懐いているし、あそこに任せておけば問題ない」と言って大規模なプロジェクトを予定していました。しかしコミュニケーションをとった私としては「え?そうかな?全然たいしたことがない気が…」と思い別の機会に腹を割って話しましょうと言ったのです。

「新専務はこう言っていますが、出来ますか?話をしているとそうは思えないです。始まると取り返しがつかないので今のうちにしっかり認識を合わせないといけませんよね」

 

すると「仰る通りなんです。なぜ我々をこうもご評価頂いているのか…有難いことではありますが言われている数値はとても無理です……」

 

やっぱりか…と。しかし専務は全く聴く耳をもちません。

賢い方なはずなのになぜかこの付近はダメダメでした……。

 

②女帝や旧体制に対するマウントが激しいのは面倒でした。

新たに着任した人が旧体制がやっていたことを変えて評価を上げようとするのは最も簡単で近道ですが、これがイチイチ面倒でものによっては大きな検討違いだったのです。しかも女帝を相手にしていないと言いながらめちゃくちゃ意識していて女帝が作ったものは全て否定していました。見もせずに。居なくなった嫌われ者を否定して自分の人気を高めたり既存社員と親交を深めるというのはありますが、私は反対派です。

女帝自身を否定するのは大賛成ですが女帝が作ったもの中には良いものもありますし、何より女帝だけでなく我々既存社員も一緒に作り上げてきたものが多くあったのです。

それにも関わらず女帝が~、女帝の~とイチイチ否定して面倒でした。これは委託先の前でもやっておりフォローに工数をとられる羽目になりました。

 

そしてこの専務に関しては1つ新たな発見がありました。

転職する度に自分に忠実な2人の男性を一緒に連れてきていたのです。男性2人からすると専務と気心が知れている上に年収は都度上げてくれます。「はいはい」言っておけばよいし旧女帝のような面倒なコミュニケーションはないので美味しかったのです。

 

私はこれを「だんご3姉弟ビジネス」と名付けました。ヘッドハンターとも仲良くなり3人+ヘッドハンターが転職する度に美味しい思いをするというビジネスです。これで得をしたヘッドハンターが転職直後から次の美味しそうな会社を探すというサイクルです。


2人とも過去に何度か同業界の仕事をしている人で実績も十分、これまでのなんちゃってとは違いました。しかし専務も含めですが3人ともやる気はありませんでした。
人それぞれなのでやむ無しですがいかに楽に稼ぐか?楽しむか?が最上位にあり会社の文化には合わなかったのです。当時の会社は女帝式を破壊して立て直しをしなければならず発展途上でまだまだ楽ができる状態ではありませんでした。

 

男性2人の内、1人は能力はあったものの内面がいけていませんでした。

めちゃくちゃ寂しがり屋だったのです。見た目は物凄く厳つい見た目なのに心は小鹿のようでした。出張時は絶対にごはんを一緒に食べたがるし、1人で集中したいとホテルに早めに戻って仕事をしていると「ピンポーン」とやって来て「俺を置いて他の社員たちと遊びに行っていると思った」等とほざき私の部屋でゴロゴロしたり…。その癖、専務と同じでマウントはして来るのです。しかも専務の対象は基本旧女帝でしたがこの男性の対象は私でした。ことある事に「○○って知ってるよね?」、「まさかとは思うけど○○じゃないよね?」、「さすがに○○は知ってるよね?」等とイチイチ舐めた言いまわしで言ってくるのです。未だに耳に残っている不快な言葉として専務やもう1人の男性と4人で食事をしていた時のことです「いや~(私)くんもよくやってるよ~、女帝みたいな馬鹿の下で~、その割には優秀」と高みからほざいてきたのです。

職位は私より1つ上(セクションが違うため上司ではない)、年齢は6つ上、業界経験も長く実績もあります。それは私も理解していてこれまでのポンコツとは違い仕事の話はまともにできました。しかしこれらの不快な発言を良かれと思って度々言ってきていたのです。業界は同じですが役割が異なっており私の担当職域においては私の方が勝っていました。にも関わらず「1+1はさすがに分かっているよね?」等のようなマウント発現を日々言ってくるのは面倒極まりなかったです。

 

なお専務に対する評価はまともで専務のおかげで定期的に美味しい仕事を斡旋してもらってはいたものの「さっきの違うよね」、「あ~また悪い癖が出たか」と陰では否定していました。私も同意見でしたが専務のことも熟知しており言っても絶対に分かってもらえないのを思い知っているのか直接指摘する事はありませんでした。

 

もう1人は過去見てきた中でもトップクラスに頭が良い方で学びたい部分が多くありましたが、いかんせんやる気が皆無でした。まだコロナでもない時代にリモート90%で会社に来るのは月に数回で殆ど喋れず。しかし報酬は専務に次いで2番目という高給。まともに働いてくれれば学ぶべきことの多い人でしたが、それ以前の問題でした。なお専務のことは一切悪く言わず静観派で働かなくても定期的に美味しい仕事を斡旋してくれる専務を逆にいいように使っていた雰囲気でした。

 

これらについて社長は専務に一任しているとして全く介入してきませんでした。

そして3者3様に引っ掻き回します。

 

専務の主な引っ搔き回しエピソード

・いくつかの支社を閉鎖して新たな支社を立ち上げようとした→既存の支社は替えが効かないものだったが女帝の息がかかったものは否定というゴミ理論で新たな支社は専務が気に入っている委託先だったが前述の通り普通のところ

・男性2名を1週間遅れではあるものの引き連れてきたが働かせなかった

・私が信頼していた経理の責任者を退職に追い込んだこと

 

厳つめの男性の引っ搔き回しエピソード

・史上2番目にポンコツな男を自分直属の社員が1人もいなくて寂しいというゴミな理由で私や周囲の反対を押し切って無理やり社員にしたこと→後に私の部下になり以後長年悩みのためになります。下記に出て来るエピソードの社員です。

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・日々のカスマウントやくだらない言動→カスマウントは前述の通りですが、それ以外にも面倒な言動がありました。例えば社長や常務と4人で会話している時に「そういえば○○くんは女帝を追い出した社長を本当は憎んでいるっていってたでしょ」等と冗談で言うのです。本人はギャグのつもりですがシャレになってないのです。新体制始動から間もない状況で私が社長のために諸々動いていたといえ付き合いは長くないので社長や常務からすると可能性が0%ではないのです。しかも予想外の言動で私も焦って否定するので本当は言ってたんじゃない?という雰囲気になる上に最後まで「ごめんごめん冗談」と言い直さないのです。目的が分からずただただ迷惑なこういう言動をたびたびしていました。

 

リモート男性の引っ搔き回しエピソード

彼は特にありませんでした。来ていないし専務がいうことをやるだけだったのです。

強いて言えば90%リモートで高給なので社内でハレーションが起きたことくらいです。

 

なお専務は社長を追い出して自分が社長になろうとしていました。

社長が連れてきたのですが、自分が取って代わろうとしていたのです。私は賛成も反対もしませんでした。社長を尊敬していましたが女帝を追放しながら女帝と被っている部分がある人を私の上司に置いたこと、高給で雇えば責任を押し付けられる理論で採用していたこと、専務に全て一任していたことでやや不信感を抱いていたのが理由です。専務が社長を追い出したらそれはそれでしょうがないと思っていました。

 

「なんかさぁ、あいつ邪魔だよね、追い出そうと思ってる私」

 

上記は専務から直接聴いたのですが、この発言や社長や常務が聴いたら不快に思いそうな諸々のことは一切報告しませんでした。

 

 

㉖【確執】

私が新女帝こと専務と全国を飛び回ったり、専務の発言や行動のフォローに忙しくしている間に社内の情勢が変わっていました。

 

社長と常務が仲違いしたのです。

一枚岩だったはずの社内に早くも亀裂が入りました。

 

それまでの常務は社長に忠誠100の状態で私といるときも社長への尊敬の弁を言うほどでした。しかしあるタイミングから批判し始めたのです。

・人事制度とかイベントとかくだらない。まずは売り上げと利益に集中するべき

・私たちが休日返上で新規獲得に死力を尽くしている時期に毎日定時で上がって嫁ファースト、あの人は会社なんてどうでもいいと思っている

・マネジメント、マーケティングのプロって言ったけど口だけで見せてもらってない、本当は出来ないんじゃないか

 

私も同感な部分はあったので否定はせず肯定もせずという感じで聴いていました。

 

しかし前述の新女帝こと専務の社長を追い出すつもりという発言やこの社長と常務の確執には裏がありました

 

 


㉖【ヘッドハンターの暗躍】

写真はイメージです

新女帝こと専務と常務の発言や気持ちの変化の黒幕はヘッドハンターでした。闇の帝王です。

 

 

 

 

女帝を解任して1年ほど経ったある日、社長は突如解任されてしまいました。

 

私は常務からの電話でそれを知りました。社長解任のゴタゴタの処理で多忙となった常務の代わりに営業責任者と一緒にお客様の所に訪問することになったのです。常務は陰で社長の批判をしていましたが表立って反抗していたわけではありません。しかし解任には確実に絡んでいるので「社長にブチ切れられたらどうしよう」とテンパっていました。後年このことは回り巡って来ることになります……。

 

社長解任は常務と専務がオーナーに色々と報告したことが一因です。常務と専務を唆したのはヘッドハンターですがヘッドハンター自身もオーナーに報告をしていました。しかも常務や専務の発言として。

 

ヘッドハンターは元々社長になって楽をして稼ぎたがっていた新女帝こと専務を唆してオーナーへの告げ口を促進していました。

一方、社長と蜜月の仲であった常務に対しては機密情報である社長の契約内容や報酬などをチクチク教えつつ「今、成果が上がっているのは常務のおかげなのに社長は家族ファーストでズルいですよね。常務が可哀想です」などと言って焚きつけていたのです。そうやってマインドコントロールされた常務は私の前やLINEでも少しずつ社長の批判をするようになっていきました。

 

そして最たる原因は社長自身のお金に関する事でした。オーナーと報酬で揉めたのです。

”新”社長の脳内メーカー (イメージです)

 

入社前、女帝追放の前から社長とオーナーで取り交わしていた報酬アップの約束をオーナーが反故にしたのです。これだけ聴くとオーナーが一方的に悪いように見えますがその報酬が法外でした。それは300%アップというものでした。日本やマーケットの常識を知らないオーナーを口車で騙して約束していたのです。当時の会社の売上規模からしても異常な額でした。

 

これで約束通り上げてほしいという社長と世の中の基準から大きく外れ過ぎているからまずは150%アップでどうだ?というオーナーの意見が平行線となりご破算、遂には解雇となったわけです。150%アップもとんでもない額ですけどね。

 

夕方頃に私に連絡がありました。「会社を辞めることになった。あとはよろしく頼む」と。その際は残念であることなどを返しましたが以降は連絡を無視しました。

 

新たな上司の為というのもありましたが、それ以上に新女帝を連れてきた上に私の上に置いて生殺与奪の権利まで与えていた事を知ったからです。新女帝が経理の責任者を退職に追い込んだ時に放置したことにも納得いっていませんでした。しかもその新女帝は業界で旧女帝と似ていると噂の人物だったのです。一応確定前に私を呼んで2人で説明の食事会を開いて仁義は切ってくれましたが納得は言っていませんでした。

 

嫌いではないですが以降は連絡をとっていません。



社長、専務、常務を連れてきたヘッドハンターは本当に腹黒い人でした。それは社長も常務も言っていました。専務は同姓で仲良しのつもりだったので批判することは1度もなかったですがヘッドハンター側は専務の事を金づるとしか思っていなかったのです。

 


転職させたあともコミュニケーションを取り続けて仕事に関係ない部分で操作し続けるのです。お陰で人が入れ替わって大迷惑でした。

 

 

ヘッドハンターには色々な人がいると思います。

私が出会った中では、

①企業のことを最優先する人
②転職者のことを最優先する人
③企業と転職者双方を優先する人
④自分や自社を最優先する人
⑤目の前のノルマをこなすだけな人

最も優秀な人は③だと思います。バランスが大事ですね。

 

例えば先日、私にこんな誘いをして来たヘッドハンターがいました。

 

今お勤めの企業の競合他社様から◯◯のお誘いがありぜひ顔合わせをして頂けませんか?◯◯様は最終面接だけ突破頂ければ採用となる特別なオファーです。
報酬は◯◯で〜というものでした。

 

その報酬は今よりも下がります。
既に十分な実績を各所で出しており、入社すれば爆上げ確定ですが企業のリスクヘッジだけを考えて報酬減のオファー。これは①です。

他には私の経歴に全く関係のない林業、運転手などのオファー。これは適当に数を打ってるだけのものでしょう。⑤ですね。

 

さて、本題てす。


ここで暗躍したのは④自分や自社を最優先する人でした。しかもめちゃくちゃキレ者で優秀。エグゼクティブを手玉にとり騙すのが非常にうまい。決定権者の好みを把握して、お好みの人材を紹介してきます。好みならいいのでは?ですが表面上の好みがマッチしているだけで全く仕事はできないのです。


しかも連れて来る殆どが人間性に難ありで社内は毎回混乱します。

ヘッドハンターは入社後も自分が紹介した社員を操作して定期的に転職させていたのです。そうして定期的に上位役職者の高額な紹介料を手にしていたのでした。

このヘッドハンターにより入社したのは次の人々です。
専務

部長執行役員

私の元上司✖3名

営業✖1名

デジタル系の技術者✖1名

合計7名です。

 

この7人で少なく見積もっても3,000万円は手にしています。

とんでもないです。

 

 

㉗【最速記録樹立】

 

社長が解任された1か月後には新女帝こと専務も解任されました。

しかも最速の1か月です。

 

私は前夜に社長からの連絡でそれを知っていましたが知らせの社内メールを見たのは新女帝が連れて来た厳つ目の男性社員と食事をしている時でした。ワイワイと雑談をしていた途中でその知らせを見た厳つ目の男性の表情はこの世の終わりみたいな表情でした。

 

社長解任で空席となった社長の席には常務がついたのです。

これは専務にとって大誤算でした。

 

職位でいえば自分がNo2でありヘッドハンターと協力しながらオーナーを操作して社長解任に誘導したのですから自分が次の社長と思っていたのです。私にもそのつもりであると言っていました。まぁ入社して1か月も経っておらず成果もまだ出せしていない人より営業をとりまとめて成果を上げまくっている常務を上げるのは当たり前なんですけどね……。

 

しかし専務は納得いっていませんでした。表立っては一応従う体をとっていましたが陰ではボロカスに社長を批判し始めました。

 

この専務と新社長こと常務を唆して操作したのは前述の通りヘッドハンターですが、ヘッドハンターは両方に良いことばかりを吹き込んでいたのです。ヘッドハンターからすればどちらが社長になっても良かったわけです。なれなかった方を別の会社に転職させれば報酬がもらえるのですから。

 

しかし本人たちはそう思っていません。

 

専務は解任の少し前に私と話していた時にしきりにヘッドハンターのことを褒めていました。しかし私はヘッドハンターが社長にも同じようなことを言い操作していることを社長自身から聴いて知っていました。ですので専務に「ヘッドハンターを余り信用しない方がいいです。社長も解任されたじゃないですか」と言いましたが「私は大丈夫。一緒にしないでよ~」と言われてしまいました。専務にA社員と女帝が付き合っていた等とゴミみたいな嘘を吹き込んだのもヘッドハンターでした。私は専務が連れてきた厳つめの男性にも伝えて助力を求めましたが、厳つめの男性も専務の紹介でヘッドハンターと懇意になっており聴く耳を持ってくれませんでした。

 

そしてヘッドハンターは社長を解任に追い込んだあとに専務と常務を操作して争わせました。

 

案の定、専務は解任となったわけです。

 

この解任に追い込まれた社長は別記事「道に迷ったら自分の背中を押すために『占い』に頼ってみるのも良いと思います」の「私が体験したエピソード」の①の取締役、新女帝の専務は②の取締役です。

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先に記載したヘッドハンター経由で入社した人のその後は、

専務→社長になるが1年ほどで解任

部長執行役員→社長になったあとは会社の最盛期を作りしばらく栄華を極める

私の元上司✖3名→女帝は1か月で解任、あとの2人も退職

営業✖1名→優秀でしたがポンコツ上司と社風そのものが合わずに退職

デジタル系の技術者✖1名→何もできないまま休職して退職

そのうち仕事で成果を出していたのは専務と部長執行役、営業の3名だけ。あとはすぐさま干されるか解雇という有り様でした。

 

しかし採用が決まるたびに数百万の報酬を手にしているのです。人身売買やん?…と思いました。


先述していますが専務の解任に私は全く関わっていません。

むしろ良いように報告をあげていました。

理由は人が変わるとめんどいからです。

 

長く権勢を誇った女帝を追放→日本の夜明けとして新体制をクライアントや委託先に連絡&挨拶回り→社長が連れてきた新女帝を同じく連絡&挨拶回り→社長解任&新女帝解任となれば「おたくの会社大丈夫?」となるからです……。

事実、女帝を追放して専務が新社長になった際は新体制として大々的に関係各社に宣伝をしていたので解任の連絡をした際はドン引きされてしまいました。

 

新女帝こと専務はヘッドハンターと組んで悪巧みをしたつもりが、因果応報ですぐにやられてしまいました。

”新”女帝の脳内メーカー (イメージです)

新女帝の脳内イメージです。食に貪欲で美味しいものを食べることが好きでした。あとは権力とお金です。

 

盲目的にヘッドハンターの言う事を信じていた新女帝、下の名前で呼びマブダチと言っていました。しかし社長から聴いたところでは「土日や夜も時間関係なく電話してきて鬱陶しい、関係を切ろうかな」と言っていたそうです。こちらが本心だと思います。

 

実際、新女帝はその後にこのヘッドハンターから仕事を紹介してもらっていないようです。また元専務で社長だった方は頭が良い方なので自身の解任にヘッドハンターが絡んでいたことを察知したのかヘッドハンターを別の会社の別の人にしたようです。

 

私は女性に関することでネガティブな事は一切報告していませんが、こうして新女帝も解任されてしまいました。

 

しかしここでも旧女帝の時と同様に委託先とのハレーションが起きます。

 

旧女帝と同様に新女帝もそれなりに委託先で有名だったからです。

そして新女帝だった専務が解任されて3か月ほどで男性2人も退職となりました。

まずは厳つめの男性です。2人とも専務解任と同時に解雇しようと社長がしていたのですが私が止めました。

 

ちなみに厳つめの男性はある時から表立って反抗的になったのですがそれはヘッドハンターが仕事を紹介したらからです。そして紹介したタイミングも企業も我々は知っていました。こうしてヘッドハンターは厳つめの男性の転職報酬も手にしたのです。その企業はよくない企業だったので教えてあげたかったですが向こうが私を避けていたので言えませんでした。しかも逆恨みで私にあったらボコボコにする等と言っていたらしいのですが二度と会うことはありませんでした。

 

もう1人のリモートマンは厳つめの男性の退職が決まったため解雇となりました。リモートとは名ばかりで働いていなかったのは明らかだったのです。本人はやる気が皆無で電話で伝えた時も「はーい、了解です。でわでわ」で終わりました。

 

 

この後、私は昇進しました。

 

人が入れ替わり紆余曲折がある中でも成果を出し続けていたからです。

もちろん成果面はチームメンバーのお陰である所が大きいです。しかしこの2年程は仕事以外の会社関連が忙しすぎて大変でした。

 

 

㉘【女帝の呪い?】


女帝解任、およそ1年後に社長(元専務)が解任、社長解任の1か月後に新女帝が解任となり相変わらず社内はバタバタとしていましたが、そのまた1年ほど後に全社を巻き込む大炎上事件がありました。新体制間もない時期の大事故で会社全体に激震が走りました。

 

キッカケは1本の電話だったのですが、みるみる間に問題が大きくなっていったのです。それは事務事故でした。しかも数が膨大で内容も重大なものでした。その事務事故に関わったのは別の部門だったのですが矢面にたって対応することになったのは私の部門でした。次から次に気が休まる暇がないなと心底思いました。

 

 

そして4か月もの間1日も休まず早朝から深夜まで睡眠3時間もない日々を過ごしました。はっきり言うとこの時に私やチームメンバーがこのような無理をしなければ今頃会社はなかったと思います。少なくとも規模は大幅に縮小していたことでしょう。それほどの重大事故であり、当時の会社に火消が出来る人はいなかったのです。

 

大炎上が沈静化してお疲れ様会が催されたのですが期間中も定時で上がり、普通に休んだ上に有給や連休で普通に過ごしていた社員も全員含めての慰労会に猛烈な違和感を感じました。私はチームメンバーの「皆のお陰なのに申し訳ない」と謝りました。

これには理由がありました。名ばかりではあったものの私の上司的な位置にいた男性社員が手柄を全て自分のものとしてオーナーに報告していたのです。

 

その男性社員は下記の記事でご紹介している「I am」上司です。

taira152452.jp

 

上司ガチャは本当に厳しいです……。成果が上げられない部下は自分の責任ですが上司はね……。

 

 

㉙【その後】

出典:DEATH NOTE

 

大炎上が沈静化した後も上記の「I am」上司の他に私の上司として入社してきた社員がいました。これも酷かった。6か月ほどはいましたがレベルの低さは歴代上司の中でも最強でした。

 

嘘みたいな話ですが事業計画を社長や私の前で披露する際(ネタバレしたくないと事前に私に見せるのは拒否)に出した資料は表紙の次のページに……

 

【私が外回りを頑張ります!!】という一文だけ。新卒1日目の新入社員でもこんなものを事業計画として出さないと思います。ひど過ぎました。

 

またこの方は【オレ辞めんよぁ】と言う名言を会社に刻みました。

 

この男性社員は例の闇のヘッドハンター経由で社長が連れてきた人で営業系の企業で代表や役員を歴任してきた方です。

「I am」と同じく入社前に顔合わせの食事もしたのですがとんでもなかったです。

営業スキルのごく一部は優れていましたが、全体的には全く職位に実力が足りていませんでした。

 

そうして6か月ほどで解雇となり私の役職は更に1つ上がり、新たな上司がやって来ることはなくなりました。

 

入社してから私の上司となった人は下記の通りです。

女帝→10年前の9月に解任される

新女帝→旧女帝に対して多くのマウントを披露するも1か月という最速記録を樹立し光の速さで解任される

I am→世界一デキる男のスタンスで接してくるも数か月で干されて異動し上司でなくなった上に惨劇を起こしまくって逃亡

オレ辞めんよぁ→まったく何もできないままイキリ倒して6か月ほどで解雇

 

またこの手の方々の特殊スキルとして「類は友を呼ぶ」があります。全員がそれぞれバラエティに富んだファンタジスタを連れて来てくださったのです。

出典:カメレオン「35巻」

 

「新女帝」~「オレ辞めんよぁ」までは闇のヘッドハンターの紹介でしたが、本人達も会社に名を刻むレジェンドを連れてきていました。

 

この中では「I am」さんが最も粘り2、3年弱在籍しましたが他の方は全員が1年以内にいなくなりました。

 


㉚【女帝のその後】
解任から1年後、しばらく影を潜めていた女帝の行方が分かりました。ソースは闇のヘッドハンターのデータベースです。しかし別の所からも情報提供がありました。

 

転職していったA社員です。

 

女帝はA社員が勤める会社のクライアントになっていたのです。

とはいえA社員とは全く関係のない支社としかやりとりはないとのことでした。

 

ただ現在進行形で女帝とやりとりしている社員がA社員がいる支社にいた人らしく、たびたびA社員の名前が出るとのことで相談の連絡がたまにあるとのことでした。

 

その相談内容は、

「仕事で忙しいしクライアントは他にもいるのに毎日ごはんに誘ってくる」

「オーラが視えるとか未来が分かるとか言われて怖い」

吉岡里帆って子が私と被ってるじゃない?ってよく言ってるんですけどあれ本気なんですか?」

「食事が終わって次の日も早いのに帰ろうとしない」

「私は○○ホテルの○号室だから~としきりに言ってきて気持ち悪い」

「(私がいた)会社には戻って来てくれって言われてるけど無視してる~」

きつすぎるんでA社員さん代わってくださいというものでした。

 

私とA社員は今となっては完全なる他人事なので大爆笑で「清々しいほど変わってないな~」とお互いに言っていました。

 

そしてこの話には続きがあります。

A社員は携帯が壊れたことでLINEのIDが変わっていたのですが、この同僚社員に泣きつかれて女帝と再びLINEをすることになったらしいのです。

解任されて追い出されその後の連絡はガン無視だった上にバリバリに悪口を言っていた俺と?とA社員も思ったとのこと。

「A社員さん久しぶり~元気~」から始まり最初の数日は1日に2、3メッセージのラリーだったようですがある日からひっきりなしに来るようになったとのことでした。以前と違い完全なるNOと言える男になっていたA社員は10メッセージが来て1メッセージを返す程度だったらしいのです。

 

時は12月、クリスマスが近づいていました。

女帝は「A社員さんイヴ会わない?」(ウに点々のヴがイラつきます)

「ちょうどイヴの日にA社員さんがいる支社の近くに行くのね?」(絶対嘘)

激烈にうざく若い奥さんをもらい新婚ホヤホヤのA社員に女帝と会うという選択肢はありませんでしたが「分かりました」と返したそうです。

 

そしてイヴ当日の待ち合わせの時間、A社員は念のため裏口から出てブチったとのこと。鳴り止まないLINEメッセージとLINE通話の最後に見えたメッセージは「着いたよ♡もう着く?」だったとのこと。A社員は自宅で奥さんと食事中にそのメッセージを見ます。そして待ち合わせ時間を1時間過ぎても鳴り止まないLINEメッセージとLINE通話に嫌気がさして「すみません、仕事でトラブって今日は行けなくなりました。ごめんなさい」とメッセージを送った直後にブロックしたとのことでした。

 

3%くらいは同僚の件もあるので行った方がいいか?と悩んだらしいのですが過去のさまざまな記憶が蘇り「なんで会わなきゃいけねんだよ!!」と憤りながら我に返ったとのことでした。

 

翌日同僚にその旨を伝えてつつ謝罪し、同僚の理解も得たとのことでした。

 

まぁしょうがないですね。

 

 

これまであげている記事に登場するファンタジスタ達は殆どが『㉑【女帝の居ない世界】』〜『㉚【女帝のその後】』の期間にエンカウントした方々です。多くの場合は保身や責任転嫁、高給を出せばそうそう酷いことにはならないという怠慢採用の産物でした。

 

 

㉛【新世界へ】

元部長執行役員が社長になってから2年、会社は毎年のように過去最高益を達成して勢いづいていました。そして社員の数も女帝がいたころの3倍ほどになりました。

 

そして女帝を知らない社員が増えると女帝時代からいたというだけで以降に雇われた社員より評価がされにくいという差別がしばしばありました。オーナーからするとあの女帝が雇った人間は女帝と繋がりがあるかもしれない奴らだからという理不尽な理由です。

 

私たちは当然女帝とは1度も連絡をとっていませんし、むしろ女帝が大嫌いでしたが私を含む女帝時代からいた10名ほどの社員はいくつかの面で不利になったのです。

 

舵取りは社長がやっており実際目に見えて損をするようなことはありませんでしたが、ちょっとしたところで信用されていないなと感じることがあったのです。

 

一方会社はその後も5年間は年を追うごとに最高益を更新し続けていきました。

 

その5年間の間にも色々ありましたし、6年目からは再び事が起き始めるのですが、それは女帝に全く関係ないことなので別の機会にでもご紹介できればと思います。

 


■おわりに
姓名判断の記事を別であげていますが女帝も30代前半で改名していました。

実際の努力と改名で掴んだ運により会社員としては最高峰の待遇となりましたが長く玉座に居たことで感覚が狂い、いつしか自己の欲望を満たす事が最優先されていったのだと思います。良い時期、尊敬の方が多い時期もあったので勿体ないですし本当に「謙虚」は大事だなと思います。

 

実は女帝が解任されてから数年後ある百貨店ですれ違った事があります。

とんでもなく低い確率で起きる事ですが真実です。
店名は控えますが超有名百貨店の旗艦店1階のエレベーター付近です。
前方から年配のカップルが猛烈にイチャイチャしながら歩いて来るなと思いながらエスカレーターに向かっていると女性に見覚えがあるような気がしたのです。

 

そして「あっ」と気づき私はコンマ1秒立ち止まり、遅れて女帝も気づいて目を「ギョッ」とさせました。私が知らんぷりして歩き始めたのでスルーして50センチくらいの距離でスレ違ったのです。


私はエスカレーターに乗った後、かがんで女帝の方を見ましたがもう居なくなっていました。コートを着ていた事を覚えており恐らく12月だったと思います。

 

女帝は以前では絶対に考えらないようなザ・オッサンという見た目のくたびれた男性と手を繋いで満面の笑み&ルンルンで歩いていましたが私に気づいてからは静かに歩いていました。

 

解任以降に勤めた会社は以前のように好き勝手出来るほどぬるい会社ではなかったので元彼や狙っていた委託先の管理職にはあしらわれて相手にされなかったと思います。
そういう人に相手にされないのでグレードを落とすことにしたのでしょう。常に誰かと居ないと不安でたまらないのは変わってないんだなぁと思いました。

 

普段はもう一方の百貨店にしか行かず本当にたまたまふら〜と立ち寄っただけで、スレ違いも一瞬なので信号1つズレてたらタイミングは合ってない筈でした。この時は焦りましたね。まぁ何か言ってきたらめちゃくちゃ文句を言いますが...。


『【前編】の■主な女帝に関する事』内に女帝が2児の母であることを記載しています。女帝は2児のことを「日本一幸せな母子家庭の子供」とよく言っていました。


職権から誰も文句を言わないのを良いことに会社のイベント(遊びではなくちゃんとしたイベント)や懇親会によく連れてきていました。その費用は会社持ちです。


私が2人に初めて会った時は上が14歳くらいの女の子、下が11歳くらいの男の子でした。上の子は傍から見ても超優秀で既に3か国語を操り、全寮制のエリート高校に進学を決めていました。下の子は上に比べると足りない感じでしたが女子と比べると男子は色々と感情もあるし、優秀な姉と比べられて大変だったと思います。


最も母親に甘えたいであろう時期に殆ど家に帰らずホテル暮らしの母親、自分が遊びたいがゆえに中学校以降は全て全寮制の学校に入れられ親と会うのも年に数回、会社のイベントに呼ばれて多くの大人たちの忖度や陰での不満そうな表情を見せられ不憫でなりませんでした。


2024年現在で上の子は24歳くらい、下の子は21歳くらいかですね?上の子は凄い仕事をやってそうです。女帝は仕事だけみると優秀でしたがプライベートは良くなかったので、それを反面教師にして14歳とは思えないしっかりした子でしたから。

 

この一連の記事を書きながら女帝についてG社員から携帯とノートパソコンを没収した同僚の女性社員が言っていたことを思い出しました。その女性社員は私より長く女帝を見てきた人で同性なこともあり女帝と過ごした時間は私と同じか少し多いくらいでした。

 

「なんで女帝はこんなにも人の話を聴かないんですかね?」という私に対して「あの人はあの見た目だしずっと良い思いをせずに生きてきたのよ。それが海外の大学、海外で就職して日本と違う文化だから周りの目も変わって、日本に戻ってからは権力持って周りは忖度するしでしょ。元々誰も信用してないし、誰にでもいつでも嘘をつくし、誰よりも寂しがり屋なのに誰からも愛されてない可哀想な人だよ」と。表立っては「女帝さ~ん、女帝さ~ん」と尻尾を振りまくった子犬のようなスタンスで女帝に接していた同僚社員が遠い目で静かにいったこの言葉は耳に残っています。

 

またこの同僚の女性社員は2人の子供についても言っていたことがあります。その女性社員は子供好きで女帝の子供のこともよく見ていました。


「あの子達は本当に可哀想だよ。見たくないものとか聴きたくないことを沢山聴かされて。賢い子達だから女帝が本当は嫌われている空気も察していると思うしね。でもしっかりしてるし偉いと思う。普通あんな親ならグレるよね」

 

この女帝と2人の子供たちのことを聴いて確かになと思った反面、最も長く最も近くに居る同性の腹心にもこんな風に思われてんのか…と改めて思った記憶があります。


女帝が解任されたのは今からちょうど10年前の”今頃”の事です。あれから10年、そして同じ時期という節目の年にこのとんでもない一連のエピソードを書きたいと思い記事にしました。

 

あの時を知っている社員はもう1人も会社に残っていません。

 

当時は流石に私も心がやられるか?と思うような時期があり自宅で座っていても目の前が真っ暗になるようなこともありました。辞めて地元に戻ろうか?等と何度も考えましたが今となっては我ながら良く頑張ったと思っています。今となっては良い思い出等とは言いませんが鍛えられたとは思います。

 

20代前半で志願して異動し、多くの壁を周囲の力を得ながら乗り越えて、成果を上げ続けるも出世は止まり、覚悟を決めて女帝の元へ。女帝の栄枯盛衰を真近で見てきました。女帝と女帝の会社に20代前半から40代前半という人生の色々な意味での全盛期を全て費やしたのです。

 

本当に色々あったなぁとしみじみ思います。

 

以上が『傲慢で周囲の意見に耳を傾けず自己欲求を満たす事しか考えない人の栄華は終わる』の顛末でした。

 

何処の誰かの話かも分からないのに、ここまで長文にお付き合い頂きありがとうございましたm(_ _)m